出版社内容情報
「究極のメニユー」作りに挑む、東西新聞社文化部の、山岡士郎と栗田ゆう子。「食」ブームを巻き起こした大人気作!!
▼第1話/炭火の魔力(鰻の蒲焼き)▼第2話/和菓子の創意(吉野葛)▼第3話/土鍋の力(すっぽん鍋)▼第4話/料理のルール(フランス料理・懐石料理)▼第5話/醤油の神秘(せんべい)▼第6話/接待の妙(デパートの試食品)▼第7話/美声の源(オリーブオイル)▼第8話/肉の旨味(ビーフステーキ)▼第9話/昼メシの効果(辛子蓮根、一文字グルグル) ●登場人物/山岡士郎(東西新聞文化部員・膨大な食の知識を持つ。東西新聞の壮大な企画「究極のメニュー」の作成を担当)、栗田ゆう子(東西新聞文化部員・山岡とともに「究極のメニュー」を担当する)、海原雄山(名だたる陶芸家にして、食の探究者。「美食倶楽部」主宰。山岡の実父) ●あらすじ/ある晩、中松警部は銀座の街頭で大暴れをしていた泥酔者を逮捕した。事情を聞くと、彼は老舗の鰻屋の板前で、合理化のため炭火をやめてガスに切り換えた若旦那のやり方に我慢がならず、大酒を飲んでしまったという。そこで山岡が一肌脱ぐことになるが…(第1話)。▼若く、才能ある和菓子屋主人・春野を応援すべく、唐山陶人の仲介で茶道家元の執事を紹介した山岡。だが「新しい味を生み出さねば、うちの茶事には使えまへん」と執事に言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カムイ
38
その国のソウルフードってあるよなぁ😃それを食べたら元気になるのもわかる。カムイのソウルフードはカスベの煮こごり❗️これだけでご飯三杯いけます🤩2022/03/20
不自他
23
5本指に入るお気に入り巻。唐山陶人・三谷さん・角丸幹事長・松川さんが初出。海原雄山が最も愚かな『料理のルール』を収録。初期以降は「人格者で隙がない雄山」>「凡ミスを繰り返す山岡」の構図なので、こういう完全勝利話は稀有。そして悠然と構える大原社主を堪能出来る貴重な巻。この頃の社主はどこへ行ったのか。長期連載による最大の損失。ケチ平・成沢社長やステーキ名人・伝助さん等、1回限りの魅力的な人物も登場。
めしいらず
20
初期の尊大な雄山、ここに極まれり。相手の育んだ文化や価値観を駆逐し、己のそれを押し通す。慣れ親しんだ味わいに固執し、新しい味わいを見下げ退ける雄山と、相手の文化を尊重、自分にとって新しい味わいを愉悦し、柔軟に受け入れる士郎。その対比が際立つ。士郎が雄山をギャフンと言わせる方法が、少し強引かなとは思うけれど、極めて現代的な感覚で面白い。シリーズ屈指の名編だと思う。「料理のルール」 大金持ちなケチ平社長の一本筋の通ったお金の使い方。こちらもお見事。「接待の妙」2014/08/10
再び読書
20
未だに食べたことの無いまる鍋、本物の食材、料理にあこがれる。また食に対するウンチクを満足させてくれる。本当の醤油の作り方・実力、鰻が手の抜けないことや、レア・ステーキの焼き方の妙、ソウル・フード等学ぶべきところも多い。2014/01/03
konoha
16
鰹の刺身に、醤油とマヨネーズの場面が1番好きでした。美味しいのかな。どの話も、最後の1コマの安定感がたまりません。2020/12/02