内容説明
小説『ディングルの入江』の綴られた、冬のアイルランドの舞台を旅する、藤原新也の眼。石の島を吹きぬける風の、まるでフリュートの調べのように鳴り響く中、静かに押された、72の心のシャッター音。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
50
小説「ティングルの入江」の<映像版>として著者自らが撮った写真集、という触れ込み。しかし、小説とは独立した写真集といってよいだろう。写された内容は小説と関連がない(ようにみえる)。岩や海といった自然より、都市の一瞬を切り取った写真が多いのだ。しかしながら、(写真評というものを良く知ず書き方がわからないのだが)モノクローム中心の全体的に暗い色調ばかりの写真を通じて、作家の<思い>は小説と共通しているような気がする。この暗い色調に覆われて固く閉ざされた風景の殻をなんとか剥がそうとしている写真にみえる。2015/01/11
RYOyan
4
やっぱりハードカバーの方が写真に迫力があっていい。また眺めてるうちに最果ての地に旅してみたいなと思った。2014/07/08
HIRO1970
1
☆★う~ん・・・。ディングルの入江で新境地を感じたんだけど、これは正直良く分からなかった・・・。時間を開けずに読めばよかったのかな・・・。2012/10/03