出版社内容情報
バロックからロココ時代の巨匠8人の、過激な人生を追いながら、ヨーロッパの王族の興亡や、モデルになった人物の秘密までが見えてくる本。
内容説明
カラヴァッジオ、ルーベンス、ベラスケス、レンブラント、ニコラ・プッサン、クロード・ロラン、フェルメール、そしてヴァトー。バロックからロココまでの時代を築いた、あの巨匠たちは、実人生にも凄みがあった。名画の心が、１００倍深く分かる本。
目次
はじめに 絵の中に画家の人生を探す
ＳＡＧＡ（大河）の中の巨匠たち
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ
ピーテル・パウル・ルーベンス
ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス
ニコラ・プッサン
クロード・ロラン
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
ヨハネス・フェルメール
ジャン＝アントワーヌ・ヴァトー
著者等紹介
木村泰司［キムラタイジ］
西洋美術史家。１９６６年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号を修めた後、ロンドンサザビーズの美術教養講座にてＷＯＲＫＳ ＯＦ ＡＲＴ修了。ロンドンでは、歴史的なアート、インテリア、食器等本物に触れながら学ぶ。東京・名古屋・大阪などで、随時講演活動を続けているが、その軽やかなテンポの語り口が、楽しく西洋美術を学べると、人気を博している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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tulip
53
バロックからロココまでの時代の、8人の巨匠の生涯。プッサン、クロード・ロラン、ヴァトーについては今まであまり伝記的なものを読んだことが無かったので興味深かった。イギリスの貴族の子弟に流行したヨーロッパを回る大旅行「グランドツアー」で、ロランのイタリアを思わせる絵が人気となり、それがイギリス式庭園という文化を生んだというのは大変面白い。それにしても成功した画家にとって、教育の影響は切り離せないものだと思った。教養ある師、教養あるパトロンとの出会いも運である。読みやすい西洋美術のガイドブックで楽しめた。2020/12/08
kaoru
40
16世紀末から18世紀初頭、バロックとロココの時代に活躍した西洋画の巨匠８名を描いた著書。画業とともに伝記的事実もかなり詳しく書かれている。破滅型№１のカラヴァッジョ、成功し華やかな生涯を送ったルーベンス、スペインの落日を見つめた王の画家ベラスケス。時代の寵児レンブラントが凋落とともに達した深み。クロード・ロランの絵はドストエフスキーの『悪霊』に登場する。プッサンについて詳しく知ることができたのも収穫だ。優れた画家たちも皆時代の子であり、限られた環境のなかで精一杯芸術家として生きたことが伝わってくる好著。2020/10/10
Nat
26
ルネサンス期以降の巨匠8人の生涯と作品を解説している。なんと言っても勝ち組なのがルーベンス。2回結婚したが2回とも年下の美女。父の不倫にはびっくりしたが、それ以外は深刻な災難や不幸な出来事はあまりなく、順風満帆な生涯だった。レンブラントは妻の死と自身の身から出た錆的な原因からやがて貧窮になり、フェルメールは社会情勢と絵画市場の冷え込みなどが原因で困窮していく。また、プッサンは若い献身的な妻のお陰で、プライベートが幸せになったことを知った。どの画家の人生も興味深かった。2020/09/27
ソングライン
19
17世紀に活躍したバロック絵画の8人の巨匠、カラヴァッジオ、ルーベンス、べラスケス、プッサン、ロラン、レンブラント、フェルメール、ヴァトーの生い立ち、画業を彼らの代表作と共に、簡潔に解説してくれる美術書です。巨匠たちが、誰の影響を受けたのか、その当時の宗教、政治、社会形態の変化などが絵画に与えた変化がスッキリと頭に入ってきます。この時代に興味のある人、お気に入りの画家がいる人、単純に美しい絵に会いたい人にも合う絵画解説書です。2021/03/10
ＳKH
12
主にバロック期で活躍した巨匠たち８人の生涯とその作品を風説巷説を紹介しつつ定説準拠で解説。かなり丁寧。2014/12/30
