内容説明
吾輩は魔法探偵。魔法杖で失せ物を探してしんぜる。ある日、大仕事が舞い込んできた!思い出の大阪万博会場へ、美人秘書を連れて出張ぢゃ。
著者等紹介
南条竹則[ナンジョウタケノリ]
1958年東京生まれ。作家・英文学者。93年『酒仙』で第5回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞
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感想・レビュー
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KAZOO
118
英文学者の南條さんがこのようなファンタジー的な本をけっこう書いているとは知りませんでした。吾輩といっているので時代がかなり昔と思いきや、1970年ごろのはなしなのですね。長編と思ったのですが、区切りがあるようでいくつかの話をまとめたような感じになっています。私にはノスタルジーを感じさせてくれたり、不思議なこともあったりで楽しませてくれました。2015/12/25
ゆきちん
46
初読みさん。吾輩は鈴木。我が儘放題で祖父母に育てられ、詩で身を立てようとするも遺産を食い潰しボロアパートで探偵をする事に。魔法の杖や骨の助手、幽霊の依頼人、大食漢の居候、不思議な詩人の会など全くついてない…ファンタジー?ちょっとホラー?とぼけた雰囲気で摩訶不思議。ノスタルジック。連作短編13こなんだけど、探偵といっても解決してるようなしてないような。ラストも、あぁ!こういう感じ?っていう。愉快な読みごごちを楽しむ作品かな。2017/06/14
kaze
11
魔法というより、妖怪探偵?幽霊探偵?と言った方がいいような。異界と現実界を行き来するような不思議な小説。東京の下町界隈に明るければ、きっともっと楽しめただろうに。それでもノスタルジックな雰囲気は味わえた。結局、この先も主人公はうだつの上がらないまま怪しげな依頼を受け続け、キムチくんは居候し続け、雪乃はずっと助手としてここに通うのだろうな。詩作はできぬままに。2022/10/26
いちこ
8
カタカナの語尾、頼りない主人公、なかなかよかったです。探偵ものというよりは、ホラーでしたが。昔の話のつもりで読んでいたら、現代だったことに、不思議な違和感がありました。 大阪万博でおばあさんに誓った気持ちを忘れないでほしいな、と母親目線。いや、このひと、わたしより年上だったわ、と愉快に本を閉じることができました。2018/05/06
miroku
7
この飄々とした感じ、ユリユルな雰囲気が良い。ちょっとハマってます♪2010/12/20