内容説明
南太平洋に響くイルカとチェロの旋律フェルマータ・イン・ブルー。夢の中に言葉を置き忘れてしまった里緒、人生に一度サヨナラしたあのひと…トラウマをもつ人々が織りなすピュアでイノセントな海洋恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃんこ
19
【再読】【図書館】 登録以前に文庫で読んだ作品。 図書館で見かけて、懐かしくて借りました♪ この本読んで、村山由佳という作家が好きになった記憶があります。 情景が細部まで浮かんで… まるで映像で観ているような錯覚を覚えながら、イッキ読み‼︎ これはホント、好きな作品です♡2017/08/31
星落秋風五丈原
6
里緒は両親との関係が優れないことが原因で、ある時から言葉を失ってしまった。里緒の母と父の同僚との浮気がばれ、父が殴ったせいで母は鼓膜が破れてしまった。父は里緒を自分の子でないのではと疑った。そんな彼女がオーストラリアの研究所でイルカの研究をするダグ、アレックスら島で出会った人々やイルカ達と交流を続けるうちに心に変化が。表題はイルカが飛び跳ねている姿をイメージしたもの。里緒が愛してやまない老チェリストJBが作った曲の名前でもある。海とピュアな心が読者にさわやかな風を運ぶ。2004/10/01
ユキミ
5
海の描写がとても綺麗で惹き込まれた。ゲイリーが好きになれないのだけど、読んでいくうちに嫌いにもなれない。声を出すことは、自己表現に通じているんだな、と改めて思った。自分を責めて、責めることに甘えて、自信もなくしていては、前に進めない。伝えたい言葉を自分の声で伝えるのは難しいけれど、とても大切なこと。2019/08/26
Ikue
5
これは村山由佳さんの作品のなかで群を抜いて好きな作品。作品中の「人は生きてれば誰かを傷つける。それを恐れていては何もできない」という言葉が、心にずっと残ってます。2014/04/13
そのぼん
5
癒しというか、『再生』がテーマって感じでした。 イルカとか、動物って何故か癒しの効果がありますもんね。そのぼんは泳げないけど、海に行って、その壮大な景色を海辺から満喫するのも悪くないと思いました。まるで、イルカの鳴き声とか潮の香りまでだだよってきそうな小説、楽しめました。2011/07/05
