出版社内容情報
梁山泊陥落から3年。生き残り、中国全土に散らばっている漢たち。残党狩りが過酷を極める中、梁山泊軍の再起はあの男・楊令の戦線復帰にかかっていた。
北方水滸伝、待望の続編!(全10巻予定。3ヶ月に1冊刊行予定)
内容説明
梁山泊炎上より三年、敗れし好漢、各地に健たり。渇求するはただ一人あの男、青面獣・楊令。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年唐津市生れ。中央大学法学部卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞を、85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を、91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞を、2004年『楊家将』で吉川英治文学賞を、06年『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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納間田 圭
126
12世紀初頭…北宋末期の中国。水滸伝最終19巻で…堂々と官軍と渡り合い散った梁山泊軍。あれから3年経過したところからが…この初巻のスタート。残党狩りが続く中…生き残った少数の者達は「替天行道」を心に少しづつ反撃の力を蓄えた。好漢たちの息子達が育ちつつあった。梁山湖の底に隠した銀塊が見つかった。闇塩の道の修復と日本との密貿易が収益となった。そして南方の太湖の小島:洞庭山が…次の拠点に決定しそう。さー逆襲の、はじまり‼︎。でも肝心の”楊令”は巻の終盤までなかなか出てこない。それも…北方さん得意の演出か、2022/06/09
榊原 香織
58
全15巻の1 さっそく読み始め。 水滸伝の生き残りたちが続々登場 当時の宋の皇帝(主人公たちの敵)、徽宗なんですね。芸術家のイメージだったけど。青磁を焼かせようと浪費、増税 でもそれが今に残る芸術品や技術となってるのだから長い目で見ればプラスか(ルードヴィヒみたい)2021/12/17
Y2K☮
40
ユメノオワリから三年。再び時が動き出す。変わった者もいれば相変わらずの者も。台頭する新世代。その中に他人とは思えぬメンタルを持った男がひとり。花飛麟。強さと脆さ、博識と世間知らず、堅物と好色。更には秀麗な外見とは裏腹の間抜けっぷり。苦笑と共に胸を刺す痛みは過去の自分。若さではなく真っ直ぐさ、それ故の視野の狭さ。彼が今後辿る苦難の道を思うと些か切なく、同時に少し眩しい。耐えような。あのまま無難に生きて大人ぶった馬鹿になるより余程いい。そして楊令。久し振り。過酷過ぎる運命を受け入れる一言が刺さったよ。二巻へ。2017/09/12
calaf
22
梁山泊の戦いから三年。ついに物事が動き出した。いろいろ問題はあるものの、最大の難関(?)は頭領の不在。さて・・・2016/02/07
mahiro
18
水滸伝と言えば吉川英治から入った私にはこの作者の水滸伝は未読だが、ページを開くと燕青とか武松など懐かしい名前が目に入りつい読み進んでしまった。北方氏の水滸伝のその後の物語、骨太で殺伐としていてついていける自信はあまりないが全巻あるのでとりあえず読んでみる。2016/08/04