感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
15
やはり、谷川さんは凄い。谷川さんは谷川さん以外のものではなく、誰も谷川さんにはなれない。ここまでストレートな表現ができるのかというものがたくさんある。単にストレートなばかりでなく、いろんな側面もあり、まるで万華鏡のような世界だ。それにしても、どんな場面であっても、詩で表現するのが一番だという言葉が素晴らしい。生まれながらの詩人の証だろう。2014/04/20
かごめ
14
詩は切り取った物語の一部のようだ。それなのに、詩として成立している。比喩が絵になり物語になる。そして、詩として在る。2015/01/05
夜の手ざわり🌙☆*.+
11
【再読】谷川俊太郎さんの詩集の多くを装幀されていた菊池信義さん。特に私の中で『菊池さんらしい』『ひとめで菊池さんの作品とわかる』ような装幀の詩集を読むことで、追悼とさせていただきました。収められている作品は、1985年から1994年に書かれたもので、1995年に発行されました。詩集は読むそのたびに、お気に入りの詩が違ったりして本当に不思議。今日は『足し算と引き算』から、「なんにもないのになにもかもある/それこそ私の最大の贈り物/それを私は愛と呼ぶのだ』。俊太郎さん60歳の年の作品です。★52022/04/09
風花
7
谷川さんの詩が秀逸なのは言わずもがな。菊地信義さんの装幀がとにかく素敵です。本の装幀って大事だなといつも思っているけれど、詩集の場合は特にそう感じていて。本書に載っている詩の全体のイメージに、過不足なく絶妙な存在感で寄り添っているように感じました。『真っ白でいるよりも』『アンパン』『Annoさんの水彩画』『⚫️(巨きなピリオド)』『あかんぼがいる』が、今日のお気に入りです。2017/01/15
仮名
4
こういう丁寧な工芸品のような滑らかな詩を、一編一編を毎夜ちょっとずつ読んでいく贅沢さは他にはちょっと代えがたい。「旅の連詩・一九九〇年秋」に描かれる情景や旅情がとても心に残った。「あかんぼがいる」「川」「真っ白でいるよりも」「アンパン」など他の本(詩選集とか)で読んだことのある作品ももちろん好き。谷川さんの知的なユーモアが冴えている詩が印象的。2012/01/27