バグダードのフランケンシュタイン

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バグダードのフランケンシュタイン

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  • サイズ 46判/ページ数 400p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087735048
  • NDC分類 929.763
  • Cコード C0097

出版社内容情報

<中東×ディストピア×SF小説>

連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに――
不安と諦念、裏切りと奸計、喜びと哀しみ、すべてが混沌と化した街で、いったい何を正義と呼べるだろう?
国家と社会を痛烈に皮肉る、衝撃のエンタテインメント群像劇。

各国で数々の賞を受賞!

アラブ小説国際賞受賞(アラビア語版原書)
イマジネール大賞外国語部門受賞(フランス語版)
キッチーズ賞 金の触手部門受賞(英語版)

ブッカー国際賞最終候補(英語版)
アーサー・C・クラーク賞最終候補(英語版)

【著者略歴】
アフマド・サアダーウィー
イラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。2009年、39歳以下の優れたアラビア語の作家39人を選出する「ベイルート39」に選ばれる。2014年に『バグダードのフランケンシュタイン』で、イラクの作家としてはじめてアラブ小説国際賞を受賞。本書は30か国で版権が取得され、英語版がブッカー国際賞およびアーサー・C・クラーク賞の最終候補となった。現在バグダード在住。

【訳者略歴】
柳谷あゆみ (やなぎや・あゆみ)
1972年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。公益財団法人東洋文庫研究員、上智大学アジア文化研究所共同研究員。アラビア語翻訳者、歌人。
歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』にて第5回日本短歌協会賞を受賞。
訳書にザカリーヤー・ターミル『酸っぱいブドウ/はりねずみ』(白水社エクス・リブリス)、サマル・ヤズベク『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』(白水社)など。

【英語版タイトル】
FRANKENSTEIN IN BAGHDAD

内容説明

連日自爆テロの続く二〇〇五年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体の各部位を縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに―不安と諦念、裏切りと奸計、喜びと哀しみ、すべてが混沌と化した街で、いったい何を正義と呼べるだろう?国家と社会を痛烈に皮肉る、衝撃のエンタテインメント群像劇。アラブ小説国際賞受賞。ブッカー国際賞およびアーサー・C・クラーク賞の最終候補

著者等紹介

サアダーウィー,アフマド[サアダーウィー,アフマド] [Saadawi,Ahmed]
イラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。2009年、39歳以下の優れたアラビア語の作家39人を選出する「ベイルート39」に選ばれる。2014年に『バグダードのフランケンシュタイン』で、イラクの作家としてはじめてアラブ小説国際賞を受賞。本書は30か国で版権が取得され、英語版がブッカー国際賞およびアーサー・C・クラーク賞の最終候補となった。現在バグダード在住

柳谷あゆみ[ヤナギヤアユミ]
1972年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。公益財団法人東洋文庫研究員、上智大学アジア文化研究所共同研究員。アラビア語翻訳者、歌人。歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』にて第5回日本短歌協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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buchipanda3

123
それはバグダードの幻想群像譚。自爆テロの凄まじい爆風が街に穴を開け、名の無い者が夜を蠢き、占星術師の目が向けられる。どこまでが「現実」でどこまでが「法螺噺」なのか。現代バグダードの日常が違和感なく幻想的なものと融合した怪しい未知なる世界に大いにそそられた寓話的エンタメ文芸だった。何が正義か分からない、何が起きても不思議のない不条理で滑稽すぎる現状を人々は受容できず、バグダードが名無しを生み出す。それでも登場人物たちの人間臭いしたたかさを見せる姿は、昔から混沌をくぐり抜けてきた中東社会の強さを感じさせた。2020/11/19

どんぐり

108
小説の設定が2005年で、イラクでは自爆テロ事件が頻発していた。この年、イラクで10人以上が亡くなったテロ事件が156件、数字の高さは2007年の178件まで続く。バグダードのフランケンシュタインは、爆破テロによる肉体の残骸から造られ、犠牲者の魂が加えられた「名無しさん」のほら話である。バグダードの治安部隊司令部は「犯罪者X」と名付け、人々は「名無しさん」と呼んでいた。初めは古物屋が肉片を集めて造形された。それが魂をもちバグダードを独り歩きし、自ら死肉をあさって身に纏い、持ち主の復讐を果たすようになる。→2021/02/25

ずっきん

99
爆破テロが頻発する2005年のイラクで、犠牲者の遺体を繋ぎ合わせた体に魂が吹き込まれる。報復殺人を繰り返す「名無しさん」の誕生である。だが本作は、SFでもホラーでもなく、当時のバグダードに生きる人々の群像劇だ。時にユーモラスに描かれる、テロ、アメリカ、そんな恐怖の具現「名無し」に翻弄される住人たち。生き生きとした口語と飄々とした語り口が、昔々の叙事詩か、はたまた寓話のようで、チグリス川に放られるがごとく、物語に流されてしまう。人間とはなんと矛盾に満ちた生き物であることか。登場人物すべてが愛しい。強推薦。2020/12/18

keroppi

84
自爆テロによるバラバラの遺体を繋ぎ合わせて作り上げた一人分の遺体。バグダード在住の作家によるバグダード小説。最初、イラクならではの登場人物たちの名前とその設定に混乱し、何度も主な登場人物一覧を見返しながらの読書となった。SFかスリラー的なものを予想していたが、それ以上に、バグダードそのものを描く小説だった。「彼」は、自爆テロや湾岸戦争で死んでいった人々の恨みや今のバグダードで生きる人々の不安を繋ぎ合わせたものだったのだろうか。2021/03/12

榊原 香織

72
イラクの作家 2005年のバグダート、爆破テロが相次ぐ。 犠牲者の遺体を寄せ集めて作られた怪物が事件を起こす。 怪物より、当局の方が残酷で恐ろしい。占星術師チームまでいる。 イスラム教だけじゃなく複雑。アルメニア教会とか。 酔っ払いもいる。 エジプト人は何故か大阪弁。2022/07/15

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