- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
内容説明
知らなかった。祖国を永久に喪失しようとは…「わたしたち、プラハで知り合いになったのでしたね?まだ、わたしのことを憶えていらっしゃる?―もちろん」亡命していた男と女はパリの空港で再会した。まだ若く魅力的な女イレナはパリから、かつてのプレイボーイでもはや初老の獣医ヨゼフはデンマークから、20年ぶりの故郷へ「帰還」する旅だった。そしてそれぞれの故郷に帰っていくふたりを待ち受けていた残酷で哀切極まりない運命とは…。
著者等紹介
クンデラ,ミラン[Kundera,Milan]
1929年チェコスロヴァキアのブルノ生まれ。52年プラハ音楽芸術大学映画学部卒業、その後同大学で文学を教える。67年に『冗談』で一躍世界の注目を浴びるが、68年の〈プラハの春〉の挫折以後教職を失い、すべての著作は国内発禁となる。75年フランスに亡命、81年フランスの市民権獲得。84年発表の『存在の耐えられない軽さ』は世界の文学界に衝撃を与え、90年発表の記念碑的作品『不滅』をもって20世紀文学を締めくくった。本書では、89年暮の〈ビロード革命〉後もフランスに留まり続けたクンデラにとって避けて通れなかったテーマに取り組み、16年ぶりにチェコを舞台に、亡命の夢の終わりを描く
西永良成[ニシナガヨシナリ]
1944年生れ。東京大学仏文科卒、パリ大学修士課程修了。東京外国語大学総合文化講座教授。同大学院地域文化研究科長。著書に、『サルトルの晩年』『ミラン・クンデラの思想』他。訳書に、クンデラ『生は彼方に』『笑いと忘却の書』『裏切られた遺言』『緩やかさ』、ヴェーヌ『詩におけるルネ・シャール』他
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
シルク
mejiro
syachi
umeko