内容説明
生命への畏敬。20世紀の初めに生まれ、いち早くそのことに気づき、行動した女性がいた。これは、優れた科学者であり、文筆家であった彼女の残した多くの埋没原稿と書簡でつづる、現代エコロジーの原点ともいうべきひとりの人間の偉大な精神史である。名著『沈黙の春』を生んだレイチェル・カーソンの未公表原稿集。
目次
第1部 若きカーソン―野生生物保護への関心(海のなか;私の好きな楽しみ ほか)
第2部 世界を理解する―自然研究、環境保全への考え(『潮風の下で』に関するイールズ夫人宛てのメモ;失われた世界―島の試練 ほか)
第3部 つながり―生態学、人間社会と自然美(たえず変貌するわれらの海辺;野外観察ノートから ほか)
第4部 『沈黙の春』―科学と利己主義、ガンの転移(消えゆくアメリカ人;生物学を理解するために ほか)