レクイエム―ヴェトナム・カンボジア・ラオスの戦場に散った報道カメラマン遺作集

レクイエム―ヴェトナム・カンボジア・ラオスの戦場に散った報道カメラマン遺作集

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  • サイズ B4判/ページ数 351p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784087732764
  • NDC分類 748
  • Cコード C0072

内容説明

1950年代のフランスによるインドシナ戦争の最盛期から、1975年のプノンペンそしてサイゴン陥落までのあいだに、報道カメラマン135名の死亡あるいは行方不明が記録されている。この数字には戦いのどんな局面、あるいはどちらのサイドであっても、すべて含まれている。本書はこれらの男女に手向ける墓碑銘であり、また彼らが最後に撮影した写真を多数収録したものである。

目次

第1章 遙かなる戦火
第2章 エスカレーション
第3章 ドロ沼
第4章 最後のフライト
第5章 最後の日々
殉職者「暮碑銘」
日本人ジャーナリストたち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sasha

3
1950年代から1970年代半ばまで、肥沃な大地であったインドシナは戦乱の地だった。その戦乱のなかで135人の報道カメラマンが命を落とした。本書は彼ら・彼女らの作品を集めた遺作集だ。戦争は知らない。でも、戦争の悲惨さは理解出来る。それは多くのカメラマンが自らの命を賭けて残してくれた写真のおかげだ。出来うることなら、135人全員が家族の元に還れたらよかったのに。2012/11/18

Kesera

3
★★★★☆ラリー・バローズの物哀しい表紙をめくると、本当にのどかで美しいベトナムの田園風景が広がる。しかし、ページをめくるごとにその美しさが戦争という陰によって覆われていくのに胸がしめつけられる。カメラが捉えた人々の目が焼き付いて離れない。これほどまでに多くの戦場写真はベトナム以後存在しない。多くの凄惨な戦争があったが、身近に感じることができたのはベトナム戦争が最後だ。だが戦場で起きていることは未来永劫変わらない。今もこうして知ることが出来るのは、シャッターを押し続けた彼らのおかげだ。RIP2012/01/13

hiokichi

2
図書館で借りて読みましたが、読む価値があると思います。内容同様に重たい本です。

きゃのん

1
仕事終わり、図書館にて。ヴェトナム・カンボジアの戦争に従軍、殉職したジャーナリスト達の遺作集。まず、日本人が少なくない人数含まれていることに驚く。ピューリツァー賞を獲得した沢田教一氏をはじめ、多くの日本人ジャーナリストが戦地に入っていたのだ。それから、当時の取材活動が多くの現地の協力者・助手によって支えられていたこと、彼らの多くが捕らえられた際西側諸国のために働いたとして処刑されたこと。戦場の泥臭さ、上がる火の手の赤の鮮烈さ。カンボジアの戦場はベトナムより熾烈だったこと。人々の引きつる顔。忘れがたい。2020/02/03

1
見覚えのある写真がいくつもあったが、撮影者一覧の「**年**月**日◯◯にて捕まる」の記述に息を呑む。写真を見る時に何故か忘れがちだった撮影者の存在が、密林と泥とナパーム弾と死体の臭い越しに伝わってくる。2011/12/24

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