水を縫う

個数:
  • ポイントキャンペーン

水を縫う

  • 寺地 はるな【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 集英社(2020/05発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 32pt
  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年05月05日 07時59分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087717129
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「※電子書籍では応募不可」
【第9回河合隼雄物語賞受賞作品】

松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。
学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、ウェディングドレスを手作りすると宣言するが――「みなも」
いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、息子の清澄は扱いづらくなるばかり。そんな時、母が教えてくれた、子育てに大切な「失敗する権利」とは――「愛の泉」ほか全六章。
世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説。

【著者略歴】
寺地はるな(てらち・はるな)
1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。会社勤めと主婦業のかたわら小説を書き始め、2014年『ビオレタ』でポプラ社新人賞を受賞しデビュー。『大人は泣かないと思っていた』『正しい愛と理想の息子』『夜が暗いとはかぎらない』『わたしの良い子』『希望のゆくえ』など著書多数。

内容説明

「男なのに」刺繍が好きな弟の清澄。「女なのに」かわいいものが苦手な姉の水青。「愛情豊かな母親」になれなかったさつ子。「まっとうな父親」になれなかった全と、その友人・黒田。「いいお嫁さん」になるよう育てられた祖母・文枝。普通の人なんていない。普通の家族なんてない。世の中の“普通”を踏み越えていく、6人の家族の物語。

著者等紹介

寺地はるな[テラチハルナ]
1977年佐賀県生まれ。会社勤めと主婦業のかたわら小説を書き始め、2014年『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろくせい@やまもとかねよし

746
どこか引っ掛かりながら読了。閉じた本書の装丁、その理由を確信。この舞台は私が少年青年期を過ごした場所。そして物語の鍵となる川が寝屋川であることを。その後じわっと感涙する不思議な初めての読書となった。登場人物は、素直じゃない天邪鬼、気持ちとは裏腹に悪い口ぶり、そのくせ抱える気弱な本音。まるで私自身の過去を見た錯覚が、きっと引っ掛かり。しかし、彼らは淀みなく流れ続ける川に「生」を重ね、決して馴れ合いではない前向きさを発する。あんな寝屋川がこんなにも人生を豊かにさせる。小説と知りつつ自省と感動で胸一杯にさせた。2021/08/19

kou

672
どの話も心温まる連作短編だったが、祖母がプール教室に通う話が一番印象に残った。清澄の「今から、始めたら、八十歳の時には水泳歴六年になるやん。何もしなかったら、ゼロ年のままやけど」は、消極的な自分には雷が落ちた気持ちだった。「何か始めるのに遅すぎることはない」って言葉を、よく聞くけど、この本を読んで、少し勇気を貰った気がした。2020/08/31

さてさて

646
『進み続けるものを、停滞しないものを、清らかと呼ぶ』という流れる水をイメージして名付けられた主人公・清澄。自らの決意、思いというかたちのない、触れないものを形にしていく、縫っていく、そして前に進んでいく、それはそんな清澄の成長を見る物語でした。人によって『普通』の基準は異なります。絶対的な『普通』など存在しません。しかし、人が『普通』という感覚を互いに尊重し、『普通』を知って、『普通』と共に生きていく。それは人が人と生きていく上ではとても大切なことなのかもしれない、そんなことを感じさせてくれた作品でした。2020/11/16

ウッディ

514
刺繍や裁縫が好きな高1の清澄(きよすみ)は、可愛い物が苦手な姉の水青(みお)の為に、シンプルなウェディングドレスを作ると宣言する。清澄のことを女子力が高いとからかう同級生、息子が学校で孤立するのを恐れ、彼の趣味に良い顔をしない母、男らしく、女らしくという言葉が多くの幸せを奪ったに違いないと思った。自分の好きを封印してまで友達と仲良くしたくないと思う清澄の潔さが格好良く、「子供には失敗する権利もある」と親の価値観の押し付けを諫める祖母も素敵でした。タイトルの意味に納得し、流れる水の力強さを感じる一冊でした。2021/03/07

ショースケ

478
読んだ後、とても優しい気持ちになれた。悪い人は誰一人いない。男だから女だから、年配だから若いから、そんなものは通り越して心が豊かになった。姉のウエディングドレスに刺繍をする弟…なんて素敵な行為なんだろう。 出て行った父からの姉弟の名前の由来を聞いた時は涙が出そうになりました。そもそも普通ってなんなんだ…そんなことを思った一冊です。おすすめです!2020/07/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15769194
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。