出版社内容情報
著者デビュー35年記念第3弾に、「スクープ」シリーズ最新作が登場! 六本木の公園で週刊誌のライターの刺殺死体が発見された。報道番組の記者・布施と捜査一課の刑事・黒田は別の観点から事件に迫る。
内容説明
週刊誌のライターが殺された。警視庁捜査一課・継続捜査担当の黒田は過去の殺人事件との関連を疑う。一方、報道番組の記者・布施は、事件にあまり関心を示さない。興味深いのは大物政治家へのネガティブキャンペーンだと言う。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。78年、上智大学在学中に「怪物が街にやってくる」で第四回問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て執筆活動に専念。2006年『隠蔽捜査』で第二七回吉川英治文学新人賞、08年『果断 隠蔽捜査2』で第二一回山本周五郎賞、第六一回日本推理作家協会賞をダブル受賞。空手有段者で、道場「空手道今野塾」を主宰。ミステリだけでなくSF、伝奇アクションなど幅広い分野で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
108
底が知れなくて親しみを感じる記者の布施シリーズ第三弾。こんかいも切れ味抜群の今野氏の筆力にやられて読み進んだ。内容としては、週刊誌やテレビ等の報道手法の違いやテレビとしての政治批判の在り方等提言しながら、複数の事件を収斂させて行く。相変わらずお見事。今作は、布施ちゃんとデスク鳩村にスポットの当たりが多かった。アンカー達にスポット当たった次作が読みたいなと思うのは贅沢だろうか?2015/03/31
えむ
66
シリーズ第3弾。赤坂の檜町公園で男性の遺体が発見された。未解決事件担当の黒田刑事はその報せが気になる。布施はたまたま殺害現場の映像を撮影し、『ニュースイレブン』はその映像を放送する。殺されたのは『週刊リアル』の記者片山と判明。放送を見た黒田は『かめ吉』へ向かう。布施と黒田の席に片山の後輩だという藍本が布施に話を聞きたいと近づく。代議士のスキャンダルも絡む中中複雑な事件のからくりであったが、面白さはパワーアップされている。2015-172015/03/05
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
64
「スクープ」シリーズ第3弾。テレビ局の報道記者・布施と捜査一課の黒田がそれぞれに追う事件が、一つの事件を発端に徐々に関連性を見せ始め、意外な真相が明らかになっていくというおなじみの展開の面白さはもちろんのこと、巻を重ねるごとに、それぞれの組織内の人間ドラマも深まり、いっそうの魅力を増してきた感がある。同時に、視聴者が食いつく話題ばかりに走り、特定の意図をもった情報を無批判に流し続けるメディアに対する問題提起にもうなずけるところも多く、その面での味わい深さも健在。ますます続編が楽しみなシリーズになってきた。2014/06/11
myunclek
60
警察とマスコミそして暴力団。それぞれお互いに協力しあえるとは思えない三角関係にも関わらず事件を解決に導く。こんな姿勢で報道番組制作すれば、視聴者も少しは賢くなれるのに…。こんな察官がいれば、警察にも信頼がおけるのに。それに、こんなにベラベラと核心に触れる証言をする893さんも居ないだろ。そんなことありえねぇ、何てツッコミ入れながらも楽しく読了。2014/04/20
タックン
54
前作2冊を読んでないかも?読みやすかったけど、その影響かいまいち乗れなかったな。それに警察とマスコミが絡んだやつはどうも・・・ 堂場さんと同じく今野さんも人気作家の影響で多作になりどうも内容が薄っぺらくなってる気がするなあ。でもたぶんドラマ化されるだろうなあ?2013/12/25
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