おしまいのデート

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087713893
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

いろんな形の「デート」、あります。
祖父と孫、元不良と老教師、特に仲良くもない同じクラスの男子同士、協力して一緒に公園で犬を飼うOLと男子学生。何気ないのに温かい人と人のつながりを軽やかに描く、5編収録の作品集。

内容説明

この世はいろんな“デート”で溢れてる。待ち合わせが生み出すワクワクする気持ち、楽しいひととき、別れる時のちょっとした切なさ。

著者等紹介

瀬尾まいこ[セオマイコ]
1974年大阪府生まれ。2001年「卵の緒」で坊ちゃん文学賞を受賞し、翌年、同作を表題作とする単行本でデビュー。05年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、08年『戸村飯店青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よこしま

537
瀬尾さんの初読です。サクッと短い時間で読める短編集。デートといっても、祖父と孫、元は教師と生徒など多彩。一番好感もてたのは「ランクアップ丼」、上じいはいい教師ですね。二人のさりげない会話と玉子丼がシンプルのですが、そこに味わいがありました。「ファーストラブ」は笑わせてくれましたが、男の友情だなと感じつつ、銭湯ならばの心を裸にできる醍醐味が好かったですね。別れを主題とするのではなく、いつもあるような時も、突然の時もありますが、人と人との触れ合いにある情が瀬尾さんの訴えたかったものなんでしょうね。2014/04/14

kishikan

526
瀬尾まいこさんはこれで3作目。みんな優しい本ばかりだけど、いままでではこれが一番感動もの。この本、5つの短編を集めたものだけど、まず「おしまいのデート」では、新たな生活に向けた期待と前の生活に別れを告げるさみしさが入り混じった爺ちゃんとの最後のデートで一気にこの本にのめりこむ。続く「ランクアップ丼」では、ちょっとツッパリの生徒を、卵丼を一緒に食べることで、就職してからもずっと見守り続ける先生との関係に鼻の奥がツン。それ以外の作品もみな心に残る良作ぞろい。デートは恋人だけがするものじゃないって、本当だね。2011/05/21

にいにい

520
読友さんの感想を契機に読み始めた瀬尾まいこさん。優しさが滲み出る作風に魅せられ、十二作品目。今回は、別れがテーマだけど、新たな出逢いもやさしく垣間見える。瀬尾さんの作品は、全ていいなぁ。5篇の短編の中では、「ランクアップ丼」が印象に残る。上じいみたいな先生、理想的だな。三好との関係が絶妙。おじいさんとのデートも飄々とした感じがいい。宝田、内村、カンちゃんの分っていても惚けるやり取りも好きだな。物語の先は読めるのに、ウルッやほっこりとさせられる。瀬尾さんの物語はどれも、読むべし。玉子丼を一緒に食べたいな。2014/03/22

射手座の天使あきちゃん

473
「デート」それは魔法の言葉 人を元気づけ、人を美しく変身させ、人を温かで優しい心に変える万能の呪文 カップリングも様々、最後の・そして始まりの予感とシュチエーションも色々 読み終えれば、我知らず綻ぶ笑顔と灯る希望 よーし、私も明日はデートするぞぉ!! (^_^)v2011/09/03

ちはや@灯れ松明の火

379
もう、これでおしまいだから。さみしさで胸がスカスカになっても、かなしみの涙でいっぱいになっても、空腹感と共に新しい朝はやってくる。平均寿命八十余年、この先何度も繰り返される出逢いと別れ。友達でも恋人でも家族でもなくても、一緒に過ごす時間が楽しくて。ふたりで食べるからいっそうおいしくて。いつまでもこんな関係が続いてほしいと思うのは、やがて訪れるさよならの気配を感じているから。いつかこの味を思い出す時、ふたりの記憶もよみがえる。『おしまい』よりも『おいしい』と懐かしく思い出せるようになる日はきっとやってくる。2012/06/26

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