ジパング島発見記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087713015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

直木賞作家の受賞後第一作!
大航海時代。アジアの果て、ジパングへたどりついた男たちが出会ったのは、とてつもなく奇妙な国、そして人々だった…。ザビエルやフロイス、7人の外国人の目を通し、「日本の姿」を映し出す連作短篇集。

内容説明

種子島に鉄炮を伝えた男ゼイモト、冒険商人ピント、イエズス会宣教師ザビエル、『日本史』を著したフロイス…。16世紀、日本にやってきた7人の西洋人の目を通して、「日本という国」を浮き彫りにする連作短篇集。西洋文化と接したことによって、日本は、どのように変わったのか。そして変わらなかったのか―。

著者等紹介

山本兼一[ヤマモトケンイチ]
1956年京都府京都市生まれ。同志社大学文学部美学及芸術学専攻卒業。99年「弾正の鷹」にて小説NON創刊一五〇号記念短編時代小説賞佳作となる。04年『火天の城』にて第一一回松本清張賞を受賞。09年『利休にたずねよ』で第一四〇回直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

B-Beat

36
◎この作家さん、先月その若過ぎる死を知ったばかり。同時に世代的にも自分と近い歴史作家の存在を教えてくれた。冒頭にジパングと紹介したマルコポーロが実際には日本に上陸したことがなく、「あれ?そうだっけ」と思わせるルイスフロイスの回顧談。で、実際にこの島国に上陸してみせたフロイスを含む7人の南蛮人。鉄砲をもってきた男から少年使節をプロジェクトした男の話まで。「そうか、そんな野望を持って遥か彼方を目指したのか。男だもんな。当然だよな」そんな風に想像できることが嬉しくなるというか微笑ましいというか。本棚新設。 2014/03/21

Our Homeisland

24
直木賞受賞作「利休にたずねよ」に続いて、山本作品、二作目でした。地道で緻密な歴史小説を書く人だということがあらためて分かって、昨年、早世してしまったことが残念だなと思いました。西国そ中心とするキリシタン大名たちと信長と、宣教師たちが出てくる物語で、連作短編の作りになっているという構成も良かったです。当時の風俗、様子も興味びかかったですし、いろいろな宣教師たちがいたことが分かりました。ザビエルやフロイスたちが有名なのに対して、種子島に鉄砲を持ち込んだ人の名は知られていないのがちょっと不公平かなと思いました。2015/12/11

Matoka

16
ヨーロッパからジパングまで2年もの月日を要していた時代の物語。短編集のようになっていて読みやすかった。2019/02/15

ふらん

13
宣教師から見た日本の連作集。ありがちな「日本人の佇まいに感動」でもなく、「ふん、黄色い蛮人どもめ」にも偏らず、バランスのとれた目線。酒好きなのに、日本酒が飲めずワインを恋しがる宣教師のエピソードなんか、人間臭くていいな、と思った。2015/11/24

OKKO (o▽n)v  終活中

10
図書館 ◆フロイスが『日本史』に収めきれなかったエピソードを綴る……という趣向の連作短編集。語り手は必ずしもフロイスではないが ◆鉄砲をもたらした無名の航海士(?)に始まり、ピント、ザビエル、アルメイダ、フロイス、カプラル、そしてヴァリニャーノが日本の印象などをモノローグっぽく。カプラルには「やっぱこんなヤツなんだ」と納得し、ヴァリニャーノには「えっ、私のアイドルがこんなこと考えてたのか?!」と思わず本気にしてしまいそうに。さすがだ、ウマい! あくまでフィクションですよ、論文に引用しないようにねっ!2017/04/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/572101
  • ご注意事項