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集英社文庫
ラテンアメリカ五人集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087606256
  • NDC分類 963
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ラテンアメリカ文学の幅広い魅力を凝縮
愛への強い羨望から鬱屈した青春を送る少年と仲間たちを描いたバルガス=リョサの『小犬たち』を始め、強い光を放つ短編、詩を収録し、ラテンアメリカ文学の広く深い魅力を凝縮する1冊。

内容説明

少年時代に抱いた友人の母親への恋心を、二十世紀メキシコの激動の時代と共に追想する、パチェーコ『砂漠の戦い』。犬に噛まれ、大怪我をしたことから鬱屈した青春を送る少年と仲間との交遊を描いた、バルガス=リョサ『小犬たち』。マヤの神話や伝説が語られる、アストゥリアス『グアテマラ伝説集』。ほか、オクタビオ・パス、フエンテスの詩や短篇を収録。ラテンアメリカを代表する作家たちの競演。

著者等紹介

パチェーコ,ホセ・エミリオ[パチェーコ,ホセエミリオ][Pacheco,Jos´e Emilio]
1939年生まれ。メキシコの作家。2009年セルバンテス賞受賞

バルガス=リョサ,マリオ[バルガスリョサ,マリオ][Vargas Llosa,Mario]
1936年生まれ。ペルーの小説家。1994年セルバンテス賞、2010年ノーベル文学賞受賞

フエンテス,カルロス[フエンテス,カルロス][Fuentes,Carlos]
1928年生まれ。メキシコの小説家。1987年セルバンテス賞受賞

パス,オクタビオ[パス,オクタビオ][Paz,Octavio]
1914‐1998。メキシコの詩人・批評家。1990年ノーベル文学賞受賞

アストゥリアス,ミゲル・アンヘル[アストゥリアス,ミゲルアンヘル][Asturias,Miguel Angel]
1899‐1974。グアテマラの詩人・小説家。1967年ノーベル文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

107
ラテンアメリカ文学の作品集。バルガス=リョサの「小犬たち」が良かった。内容は切ないが思春期ものとしてテンポ良く読めた作品。彼らのやんちゃぶりに愛おしさを感じた。「ちんこ」とあだ名された少年(子供らは容赦ない)は大人になり、ある葛藤が避けられなくなる。彼を見つめる友人たち。そして時間がもたらした結末に言いようのない情感が残った。パチェーコの「砂漠の戦い」も自身の不確かながら純な感情をピークで止めさせられた残尿感のようなもどかしさが印象的。パスの「青い花束」は流麗な文章の世界に唐突に現れたものに驚いた。2021/05/13

nobi

66
オクタビオ・パスの「青色の花束」は衝撃的。“僕”と同じく汗ばんでいるような自然との交合。あり得ない設定なのに生々しい情景、濃密な時間の経過。それがわずか4頁程。アストゥリアスの「グアテマラ伝説集」は輝き方の異なる不気味な6つの万華鏡を次々と覗く感じ。視覚感覚の意想外の回路の連続なのに非現実的な感じはなく、くっきりと映像が見える。太古の人々が太陽、星、森、川などに抱いていたであろう親近感も蘇るよう。フェンテスの「二人のエレーナ」は最後に来てもう一度読み直すことになった。なんて多くのシグナルを見落としている。2023/01/23

KAZOO

55
ラテンアメリカ五人集ということでのアンソロジーなのですが、バルガス・リョサとオクタビオ・パスしか知らずにいました。ここの読み友さんが紹介されていたので読んでみようという気になりました。個人的には前の二人(とくにパスの詩)のほか、グアテマラ伝説集が楽しめました。2014/12/25

まさむ♪ね

51
五人の作家全員がノーベル文学賞、セルバンテス賞のいずれか、もしくはその両方受賞という、ラテンアメリカ文学万歳な一冊。どの作品もすばらしい読み応え。わたしはやっぱりリョサ『子犬たち』。巻末のエッセイで豊崎由美さんも仰っていますが、ジャズのリズムを刻むような文体が小気味よく、少年〈ちんこ〉の愛すべき生涯をあざやかに、はじけるようなみずみずしさで描いてみせる。がんばれ〈ちんこ〉、そうだ言ってしまえ〈ちんこ〉、よかったなあ〈ちんこ〉、つらかったよなあ〈ちんこ〉。胸がいっぱいになる。あの頃の青い柔らかい記憶が蘇る。2016/01/06

拓也 ◆mOrYeBoQbw

39
アンソロジー。ラテンアメリカを代表する5人の作家の短篇や詩を収録しています。内容はリアリズムからマジックリアリズム、ダダイズム詩など様々ですが、どの作品も内容が濃く”良い意味で、読み易い作品が無い”作品集になってます。いずれ個々の作品の感想も書きたい所です。私が好きなのはオクタビオ・パスのダダイズム詩『白』、マジックリアリズム短篇『青い花束』、ミゲル・アンヘル・アストゥリアス『「大帽子の男」の伝説』(グアテマラ伝説集)。凝縮したラテンアメリカ文学の魅力をじっくり味わいたい一冊です(・ω・)ノシ2016/03/17

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