内容説明
肉食の虫は恐ろしいけれどおもしろい。草食の虫よりずっと工夫をしないと、獲物をとらえて生きていくことはできないのだ。獲物をねらうときの歩き方ひとつをとっても、たとえばカマキリは、風にそよぐ葉っぱのように、そろり、そろりと近づいていき、カマの近づく範囲にきたら、それこそ目にもとまらぬ速さでカマをくり出す。虫の世界では、ぼんやりしているものは、食われても仕方がないのだ。
目次
1 ナルボンヌコモリグモ
2 ナガコガネグモ
3 カニグモ
4 ラングドックサソリ
5 ウスバカマキリ
6 クシヒゲカマキリ
7 オオヒョウタンゴミムシの「死んだまね」
8 庭の殺し屋、キンイロオサムシ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
naoto
3
ファーブルが面白いのか奥本大三郎の訳がいいのか、このシリーズはとにかく楽しい。虫のウンチクが増えるのもうれしいけど、それよりファーブルの実験が楽しい。クモ、サソリ、カマキリ、ゴミムシ、オサムシ。オスが食べられる話が多くて…確かに、交尾したあと、オスって用ないから、せめて子供達の栄養となれ、ってことなのかな。2017/03/11
アルビーノン
2
いかつい格好をしていながら、臆病で少食なサソリ、可愛い。そしてサソリもカマキリもオサムシも、交尾が終わると大人しくメスに食べられる憐れなオスたち。2019/12/20
トムトム
2
サソリとエビ・カニ(甲殻類)、近いと思う。お母さんサソリ、卵ではなく赤ちゃんを産んで守る。画像検索したら、赤ちゃんは真っ白!脱皮直後のゴキブリを思い出した。2019/08/29
HITO
2
子供のころに絵本で読んだ昆虫記、改めて文庫で読み直す。面白い。カマキリを飼育するのは意外に難しかった覚えがある。2012/08/04
masaru
1
カマキリの話が面白かったかな。2016/06/05