集英社文庫 ジュール・ヴェルヌ・コレクション<br> カルパチアの城

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集英社文庫 ジュール・ヴェルヌ・コレクション
カルパチアの城

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087602234
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

吸血鬼伝承の残るトランシルヴァニアのカルパチア山中、無人のはずのゴルツ男爵家の古城から立ち昇る一筋の黒煙。このときから奇怪な事件が相継ぎ、村人たちは脅える。謎の解明に乗り出したテレク伯爵にとって、ゴルツは、ヨーロッパ一の歌姫ラ・スティラを巡る因縁の相手だった。だが、城へ赴いたテレクの前には、五年前に死んだはずのラ・スティラの姿と歌声が…。ヴェルヌ随一の伝奇ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

108
吸血鬼伝説で有名なトランシルヴァニアの無人の古城から黒煙が立ち上ると言う導入部がうまいと思う。あっという間に物語の中に引き込まれて一気に読んでしまった。登場人物の書き分け、先の読めないプロット、ロマンを感じる舞台設定など、ヴェルヌは天性の物語作家だと思う。この話の結末は評価の分かれるところだろう。私は、ヨーロッパの人々を虜にした歌姫に恋をした二人の男の情念の描き方に、一番惹きつけられた。2015/02/08

コットン

76
トランシルバニアという吸血鬼を連想させる地方を舞台に霊を信じさせられた人々の恐怖がじわじわと伝わる。ジュール・ヴェルヌにしては珍しく恋愛要素もあるが最後が種明かし的ですこし残念。2015/02/08

こばまり

43
ジュール・ヴェルヌがトランシルヴァニアを舞台にするとこんな物語になるのか!しかもブラム・ストーカーより先に!という興奮。完全再現カルパチアの城アトラクションを体験してみたい。無理ならカルパチアの城細密フィギュア。2017/10/14

ニミッツクラス

33
93年(平成5年)の税抜563円の文庫初版を読んだ。同書の安東氏訳は各社から出ているので当時本邦初訳ではない。集英社のヴェルヌ・コレクションはカバーの良さ(活劇よりもSFチックな描写)が光るが、本書のメビウス作品だけはかなり地味。さて本書、トランシルヴァニアの廃墟化した古城の煙突から立ち上る一筋の煙は、麓の迷信深い人々の動揺を誘う(概略通り)。これは城を見に行くしかない! 小ネタ一本に怒涛の書き込みで、情景も情感も活劇も立て板に水の様に文言を繰り出してくる。謎解きのある終盤は一気に畳み込んだ。★★★★☆☆2022/03/15

ホームズ

13
『人狼城の恐怖』に名前が出ていたので読んでみた(笑)トランシルバニアという地名が怪奇の雰囲気を盛り上げてくれる(笑)そして無人のはずの古城から立ち上る煙、調査に向かった青年の恐怖体験(笑)前半の雰囲気はいい感じでした(笑)フランツ登場後の物語もいい感じで進んでくれましたが(笑)解決が少し大ざっぱな感じを受けてしまった(笑)1892年という年代を考えると凄いんでしょうけどね(笑)2010/11/05

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