集英社文庫<br> ジェイン・エア

集英社文庫
ジェイン・エア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 650p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087600476
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

74
とにかくジェインの意思の強さに感動しました。孤児として育った壮絶な生涯に惹き付けられます。ハーレクインや少女漫画の原型のような物語でありながら、ずしんとくる重みを感じずにはいられません。結婚式の後からの波乱にどうなるかハラハラしましたが、最後はジェインが幸せをつかめてよかったです。ロチェスターさんの抱えていた孤独、一途な愛、盲目になってしまったこと、どれも胸がつかえる思いがしました。ジェインのストイックなヒロイン像も好きです。燃えるような真実の恋にのめりこんでしまいました。いつか『嵐が丘』も読みたいです。2015/04/05

優希

50
全体を通じて驚かされたのはジェインの意志の強さでした。薄幸な少女時代から寄宿学校を経て自立を決意するのが、凛とした姿に見えます。自伝的恋愛小説と銘打っていますが、後のハーレクインや少女小説の主人公のモデルになっているのですね。1人の女性の波乱に飛んだ生涯に引き込まれました。2022/02/05

かんやん

37
自分が『嵐が丘』が好きでないのは、結局ヒースクリフがケチで了見の狭い男だから。それに比べて、ジェインがいかにスケールの大きな女性であることか。というか、反逆者であり、独立不羈の人であり、宿命すら彼女を屈服させることができない。耐えに耐えて遂に立ち上がり対決する、そのようなシーンが何度かあるのだが、とてもexciting。書き手が興に乗って筆を走らせ、文章が高揚し、ジェインが昂り、読者もわななく。おおらかな通俗性を孕みながら、決して陳腐に陥ることがない。香り高い堂々たるクラシック、以上の作品である。2021/09/15

うらなり

30
二人の求愛を断るジェインだが、 納得のいかない結婚はしないという自立した女性が小気味よく表現されていて読後感は爽快である。2022/08/15

taku

19
若い女の自立と恋愛をじっくり描写する、まさに古典的小説然としているものの、型通りではないところが愛され続けきた理由かな。境遇が悪くても屈しない精神を持ち、器量よしではないけど知性を身に付け、孤独を抱えつつ良い生きかたを求める。寄宿学校時代もいいけど、やはりロマンスだろう。闇を持つ館主人との会話や対応が楽しみどころ。人生逆転からの落ち着けかたに思うところはあるけど、彼女の持つ意志の輝きが心を満たす生活を引き寄せたと捉えよう。独善的宗教観の謎理屈従兄は人物造形が気になるな。2021/04/11

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