出版社内容情報
詩人をめざしながら、その尊大な性格のために自らの才能を磨くことを怠った李徴は、月に咆哮する虎と化す…。「山月記」他、品格あふれる文体で綴った6編。(解説・新保祐司/鑑賞・林 望)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れっつ
16
再読…だと思う。高校生のとき教科書にあった気がしたが、男が虎になる、くらいしかあまり記憶に無く…。 改めて読んでみると、話の内容はわかったが、確かに言葉が逐一難しい印象…。 だがしかし!この本の最後、271ページからの「鑑賞ー読む方法について」という、作家・林望さんの書いたあとがきを読んで、目から鱗な思いがした。 これから読む方は、この鑑賞を読んでから、読み始めることをオススメします! 表題の山月記、李陵のほか5編からなり、どれも短編で、読む意欲は、表記表現の取っ付きにくさにきっと勝てます(笑) 2018/09/07
yuki
4
学生の頃の山月記が懐かしい。李陵や斗南先生も面白かった。現実的に生きた李陵と信念を貫いた蘇武。同族嫌悪?しつつも叔父を愛していた事に気がつく三造。みんなそれぞれの生き方があり、正解は無いし振り返るタイミングによっても違ってくる。山月記の様に国語の授業をまた受けたいと思った。2018/07/28
メルキド出版
4
「悟浄出世」2018/04/01
氷伊
4
山月記を読みたく購入しました。漢文のような独特な文章がこの話の雰囲気に合っているのではと思います。何度も読み返したいです。2015/08/29
ゲンショウ
4
家内に薦められ拝読。参りました。生前は不遇な作家だったらしいのですが、素晴らしい作家です。名人伝では人の技が、弟子では人の仁が、文字禍と山月記では人の業が見事に描かれています。2006/12/20