集英社文庫<br> マイナス・ゼロ

集英社文庫
マイナス・ゼロ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 436p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087504910
  • NDC分類 913.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

88
40年も前にこんな素敵なSFが書かれていたんですね。SFとしても、人情物としても、恋愛物としても、どの要素をとっても良作だと思いました。昭和初期の懐かしい東京がいきいきと描き出されてノスタルジックな舞台も又素敵です。主人公も愛すべきキャラだとは思いますが、カシラの一家が特にいい味を出してて、私もタイムマシンであの時代に行ってカシラの家に居候させてもらいたいです。2010/12/14

ロッキー

33
ズドンという衝撃が身体中に走った。この著者の発想力はすごいですね。昭和38年からタイムマシンで時空を超えて昭和7年の世界へ。その当時の銀座の街並み、カシラを筆頭に人々の人情が活き活きと描かれていてそれだけでもとても楽しい。そして多くの散らばっていた伏線がひとつになりどういう結末を迎えるんだろうと思ったけど、最後は想像を遥かに超えた終わり方だった。幾つかのタイムパラドックスが描かれているけど、著者はひとつの答えを軸にしているので違和感を感じることはなかった。とても素晴らしいSF小説だった。2011/06/12

とも

27
★★★★秀作。まずタイムマシンが出てくる時点で作品のジャンルはSFに分類されるのであろうが、単なるSFではない。昭和初期の時代背景を元に、前半に複雑に張り巡らされた糸が、後半に一機に解けていく十分に練られまくった昭和初期の歴史小説であり、高等な推理小説であり、そこに恋愛や人情や悲哀が含まれる一冊で何度もおいしいというよい面と、張られた糸が多すぎて、何度も前に戻って読み直ししなければならない、大変さを備えた作品です。2013/08/10

た〜

24
もう何度目かわからないくらい再読。何度読んでも面白い。どさくさ紛れ(?)に自分を登場させたりとか遊び心もgood。SF特にタイムトラベルもの好きなら1度は読むべき。そうでなくても物語自体面白いから読んで損なし。2015/02/22

KANEO

22
国内のタイムトラベルSF小説の傑作として有名な作品。娯楽性に富み、日本の風土にマッチしたタイムマシン小説。 過去に行って戻れなくなってしまった主人公はどうなってしまうのか。飽きないストーリー展開で終始楽しませてもらった。作中忘れ難いのが戦前の東京の描写で、華やかに描かれている帝都・東京に実際に訪れたかのようで、楽しい探訪をすることができた。ラストで明かされるタイムパラドックスの全容には頭がこんがらかりそうになったが、そこが時間SFの魅力でもあるのだ。傑作と言われるのも納得のSF小説でした。2014/10/16

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