集英社文庫
百舌の叫ぶ夜

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 412p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784087496017
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

能登半島の突端にある孤狼畔で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。東京新宿では過激派集団による爆弾事件が発生、倉木尚武警部の妻が巻きぞえとなり死亡。そして豊明興業のテロリストと思われる新谷を尾行していた明星美希部長刑事。錯綜した人間関係の中で巻き起こる男たちの宿命の対決。その背後に隠された恐るべき陰謀。迫真のサスペンス長編小説。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

150
し…渋い!!渋すぎる!!復讐・疑惑・裏切り・陰謀の渦に巻き込まれた人間模様とラストまでハラハラし通しの息もつかせぬ怒濤の展開に手に汗握りつつ一気に読了。ハードボイルドでありながら、謎や仕掛けに本格ものとしての旨みもふんだんに含ませており、その牽引力に引きずり回された(笑)しっかりとキャラ立ちした登場人物(「倉木尚武」の魅力は特筆もの)、小気味良い会話の応酬、複数のエピソードに仕込まれた真相への伏線、終盤の畳み掛けるような圧巻の真相解明、そして描写なき倉木の心の叫びが胸に刺さる。まさに超一級のミステリー。2014/03/13

おしゃべりメガネ

150
書店の帯を見て気になり、読み始めましたが見事にハマったシリーズでした。ボリュームは少しばかり厚めに感じますが、会話も多く、説明もコンパクトでリズムよく非常に読みやすいです。とにかくアク(悪?)の強い登場人物が多数出てきますが、そのアクの強さがまた魅力的で読み始めたら止まらなくなり、次巻次巻へ引き込まれてしまいます。公安モノだけに少しばかり敬遠しがちかと思いますが、意外とシンプルでストレートな内容でした。そんなにガリガリのハード&ヴァイオレンスでもないので、かまえて読まなくても大丈夫だと思います。2012/10/08

抹茶モナカ

126
死んだはずの赤井が、何の説明もなく、出て来るので、戸惑った。赤井が兄弟なのか、作者のミスなのか、と。どうやら、時制に細工がされていて、時系列で進む話ではないらしい、と気づいた頃には、後半だった。ラストで、精神病院に全員集合して、大団円。そんな感じ。精神病院で語られる真実が、あまりに突拍子もないので、「これまで手繰っていた伏線は何だったの?」とも思った。2014/03/10

miyumiyu

83
文庫本にて読了。久々に、寝る間も惜しんでの一気読み。1990年の作品。初読みの逢坂剛さん。年代を全く感じさせない、凍りつくようなスリルとサスペンスと、驚きのどんでん返し。素晴らしい!の一言です。すごく面白かった!原作を読むまで、ドラマ見るのを我慢した以上の価値ある作品。ハードボイルドが好きな方には、是非是非!オススメです。2014/05/22

美登利

78
ドラマは観てないのですが、主要キャストは知っていたので変換しながら読みました。しかし、この作品がずいぶんと前に書かれていたとは知りませんでしたが、確かに読んでいると言葉使いが妙だったり携帯電話が無かった時代だったのだなと改めて気がつきます。逢坂さんの長編は初めて読みました。裏の裏をかいて、すごいストーリーだなと驚きながら一気読みでした。非常にトラウマを抱えた人物ばかりなのは、頭が痛くなるほどでしたけど、魅力的に感じるのはドラマのおかげもあるのかしら?シリーズ続けて読んでいこうと思います。解説も良かった。2015/10/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/566258
  • ご注意事項