内容説明
ある時はやさしく、時として怖ろしい自然の不思議さ、登山の意味、山と対話する心の大切さを、博学な知識、鋭い観察眼で綴った著者の、世評高い代表作。誠実にくりかえす思索の流れが、心の安らぎを誘います。
目次
山での行為と思考
雪の森の一夜
雪のある谷間
八ヶ岳の見える旅
私の山とスキー
息子の山登り
エーデルワイス
残雪の頃
意地の悪い山案内
コロボックル・ヒュッテ
雲の多い麓の旅
つむじ曲りの山
山の見える都市〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syota
28
哲学者にして随筆家、そして昔気質の山男である作者が、10年余りにわたって書き継いだ山に関する随想を一冊にまとめたのが本書だ。内省を交えて実体験を率直に語ったおもに初期の文章が、とりわけ印象深い。重い荷物を背負って汗水たらして歩いて何が面白いのか、わざわざ寒くて危険な冬山に入っていく気が知れない、などと考えていた門外漢の私にも、山の魅力がひしひしと伝わってくる(今更分かっても遅いけど^^;) 悪天候で停滞を余儀なくされたときの心の持ち方などは、人生の様々な局面に応用できる含蓄あるものだと思う。2017/08/21
Tom Sasa
0
読了。 山、自然の中で考える、山にいる、思い。2023/05/31