内容説明
徹底した実証的精神と鋭い詩的感性のもとに、紀記成立以前の社会を復原し、日本文化の基底をなす金属神から農耕神への転換を明らかにする。知的作業がおびただしい具体例の考証との緊張関係の上に成立したまれに見る古代史。貴重な写真と豊富な図版に加え寺社名索引、神名・人名索引を収録。
目次
序説 耳と目の結婚
第1部 青銅の神々(銅を吹く人;目ひとつの神の衰落;最後のヤマトタケル;天日槍の渡来)
第2部 古代社会の原像をもとめて(垂仁帝の皇子たち;青の一族;海人族の系譜;江南とのつながりと銅鐸)
終章 遙かな過去への遡行