集英社文庫<br> 都の子

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集英社文庫
都の子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 191p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087488784
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

今までに出会った人たち、訪れた場所、印象的だった時間や風景、幼い日の感情…。「記憶」という名の宝石箱から紡ぎだされ、集積された、36篇の短い文章。繊細な五感と、幼子のようにみずみずしい感性が、眩しく、切ない。イギリスの桂冠詩人、アルフレッド・テニスンの同名の詩よりタイトルを採った、著者にとってはじめての、そして“30歳記念”のエッセイ集。

目次

安っぽい飴の色
パレルモのアイスクリーム
放浪の血
ほんの少し前
つる草模様、唐草模様
砂漠の動物園
母の抽出
カルピスとワンピース
雨に濡れたものの色
薔薇〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

79
再読です。江國さんの記憶はキラキラした宝物が詰まっているのだなと感じました。紡ぎだす思い出がみずみずしく、感性豊かで切なくて。そこが魅力として輝いているのが素敵です、30歳記念エッセイとのことですが、今の江國さんはどのようなきらめきの日常を見せてくれるのが気になるところです。2018/05/06

優希

77
江國さんの30歳記念エッセイです。宝石箱から取り出していくような記憶の数々が瑞々しく感じます。言葉の端々からは知性や大人の可愛らしさ、センスの良さがあふれていました。無邪気で眩しくて切ない感性。それは日常の全てを受け止めてきたからこそのものだと思います。何処にでもあるものが特別なものになるのは江國さんだからこそなんでしょうね。優しくて、あたたかくて、少し孤独な日常に憧れをおぼえます。2015/03/29

のぶ

72
何か詩を読んでいるようなエッセイだった。人には誰にも小さなことや、他人から見るとどうでも良いような物へのこだわりがある。江國さんはそんなこだわりをとてもさりげなく表している。そんなものは凡人が書けば、全く気にも留められないのだろうが、ちゃんと主張しているのがプロの作家だろうか。あっという間に読めてしまう本だが、挿入されているモノクロの写真も良く、出版されたのが90年代という事で、アナログ感を感じさせる懐かしさがあった。江國さんのエッセイは初めて読んだが、他にも探して読んでみたい。2017/09/26

chiru

49
夕方のしゃぼん玉みたいに、ふわふわと透明感のあるエッセイ。研ぎ澄ました感性でつむぐ言葉が静かできれい。『空港』が好きなのは役割のない傍観者でいられるから…っていうところは、『結婚』と『孤独』は、切り離せないような気がして、少し胸が苦しくなりました。★32018/01/07

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

45
江國香織さんのエッセイ集。江國さんのエッセイは、今でもみずみずしく新鮮だけれど、若い頃のエッセイらしく、初々しい感じがする。少しずつ少しずつ読みました。2016/02/15

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