内容説明
26歳の平凡なサラリーマンの、妻以外の女性との、ちょっとドキドキする出会いと、アヤシク微妙な心の動きをとらえた「階段の上の海」。赤ちゃん誕生と育児を、新米ママの視点で描く「海ちゃん、おはよう」。娘の成長を見守る父親の心と家族のエピソードをちりばめた「娘と私」。冬眠から目覚めたばかりのへびのように、のんびり、でもそわそわする人生の一時期を温かいタッチで綴る私小説3編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまゆ
12
私小説だったんだ、もっと早く読めばよかった。シーナさんと家族の在り方が垣間見えて、そっと暖かく見守ってあげたくなる。親ってこんなにも優しい存在なんだ。2015/12/19
たーくん
9
再読→→→朝起きて窓の外を見ると、海が見える家に住む、そんな夢を持つぼくは、夏のある日、3人の少年と会った…。陽だまりの中をにょろにょろいくへびのように少しのんびりして少し笑える小さな愛の小説集。2018/09/17
読み人知らず
7
椎名さんはこんな小説も書けるんだ、という驚きの一冊。諸見里の色っぽさにドキドキするし、海ちゃんのかわいらしさや、葉ちゃんという娘のこと。違った一面を見れてとてもよかった2016/11/13
nightU。U*)。o○O
6
私小説というものについて考えさせられるつくりになっている。どのみち、一般的にいえば頭ふたつの中編はフィクションといっていいのだろうけど……。落ちついているけれど、力強く確かに手ごたえがありまた悠々とした懐の深い海原を思わせる飾り気のない文章がとても心地よい。2015/04/29
Miyashin
6
★★★★久しぶりの再読。我が家に子供ができると、きっとこんなお父さんとお母さんになるだろうなぁ、と妄想できた。良作。2014/02/05