内容説明
フィデル・カストロとともに1959年のキューバ革命を成就させ、20世紀最大のゲリラとして、今なお人々の心に残るチェ・ゲバラ。医学を志した学生時代から、圧政に苦しむ人々のためにゲリラ戦士となり、革命成就後、与えられた地位を拒み、新たな解放を目論み南米・ボリビアで67年に殺害されるまでのノンフィクション・ノベル。殺害された地に立った著者の思いを描く。
目次
序章 サンタ・クララの青い空
第1章 喘息もちのテテ
第2章 二人のドンキホーテ
第3章 戻らぬ旅へ
第4章 フィデルという名の嵐
第5章 最高の戦士、最低の医者
第6章 革命という事業
第7章 終りのない旅へ
著者等紹介
戸井十月[トイジュウガツ]
1948年東京生まれ。小説家、ルポライター。バイクを駆って各大陸を巡り、TVドキュメンタリーを制作する。著書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
100
2016年588冊め。単行本『ロシナンテの肋』の文庫版。病弱なアルゼンチン人の少年が放浪の旅の末に医者になり、そしてチェ・ゲバラとなってキューバ革命に至る。カストロとの決別は友情にひびが入ったわけではなかたが、国家の指導者として考えると避けられなかったとわかる。ゲバラがここまで伝説的な存在になったのも頷ける生涯だった。2016/07/24
kaizen@名古屋de朝活読書会
62
#解説歌 チェゲバラカストロキューバメキシコとアルゼンチンとボリビアチリペルー2016/08/23
まつこ
58
ゲバラはキューバのイメージが強かったけど、この本を読んでゲバラとはどこの国においても革命戦士なのだと、世界の人なのだと。元々医者だったり、自分探しの旅をしたり、要因は挙げればキリがない。キューバ革命の後はキューバ人として働く。その中で日本に来ていたこと技術を持って行ったことにシンパシーを感じた。ただ結局大国から逃れられない現状から立ち去り新たな革命へ。キューバ、社会主義、ゲリラ。色々なものを今までアメリカ目線で見ていた。キューバを知りたい。カストロやヘミングウェイ、キューバを愛する人をもっと知りたい。2016/09/23
とくけんちょ
54
旅人、ゲバラ。人を愛する才能をもった男。脚色ありだろうが、ゲバラの人生を追体験する。カストロもそうだが、何かを成し得た人間は、いいも悪いも飛び抜けている。素直にあこがれる。愛するが故に愛されるんだろうな。人生に必要なのは、旅と出会いと出逢いと本だ。 2021/06/19
空猫
43
チェ・ゲバラの一生を記したノンフィクションノベル。キューバ革命を成し遂げた人物、と言う男ともざっくりとした知識しかなかったし、お気に入りさんの薦めもありやっと読了。革命とは虐げられた人々が起こす命懸けの闘いである。それなのにトップに立った人間でもなく、キューバ人でさえないゲバラ…。死して数十年も経った今でも崇拝される、そのカリスマ性は何処からだろう…彼も一生を誰かのために生きたから、か。その魅力が垣間見れた、そんな一冊。2021/11/22
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