内容説明
人食い虎を撲り殺し、勇名をとどろかせた武松は、兄を毒殺した嫂とその密通相手の西門慶に復讐したため、罪に問われることとなった。清風寨の副知寨をつとめる花栄は、へつらいと騙しあいの横行する役人の世界で、奸計にかかり、失脚する。いかなる天のいたずらか、二人は、官を追われ不遇をかこつ宋江に出会い、その人格にひかれていった―好漢行くところ風雲を呼ぶ柴錬水滸伝・疾風篇。
著者等紹介
柴田錬三郎[シバタレンザブロウ]
1917~1978。岡山県生まれ。本姓斎藤。慶大文学部卒。在学中『三田文学』に処女作「十円紙幣」を発表。戦後、編集者生活を経て、51年「イエスの裔」で直木賞受賞
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