内容説明
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
1503
白夜行。なんと悲痛なタイトルか。明るくてもそれは日の光ではない。かといって安らかに眠るにはなんとも明るすぎる、中途半端な黄昏。決して無垢な光ではなく闇を孕んだ光の下で生きてきた桐原と雪穂の人生をまさに象徴している。すごいのは中心となる2人の心の内面を全く描かずにその人となりを浮き上がらせていることだ。表情と行動、仕種だけで2人の抱える心の闇や野望の深さを読者は知らされる。唐突に閉じられた結末ゆえに気持ちに整理の付かない自分がいる。しかしこの作品は東野氏が追求してきた人の心こそミステリの一つの到達点だろう。2012/09/17
ヴェネツィア
1413
著者渾身の長編。2日がかりで読了。集中し過ぎて眼精疲労に。実に面白い。従来あまり見られないタイプのミステリーかと思う。およそ100ページ前後で、それまでの事件のおおよその真相は想像がつく。そして、200ページあたりで、その推論にほぼ確信を持つ。後は二人が相利共生する理由と、事件の動機が残るだけだ。それは物語の終盤に明らかになるようでもあり、また最後まで闇の中のようでもある。とうとう語られることがないからだ。そして、この作品の優れた点はまさにそこにある。二人の心の荒野こそが語られるべき主題だったのだから。2019/08/16
Kircheis
1149
★★★★★ すんごい長い! そして東野圭吾さんの作品中ベスト3には入る傑作だと思う。 雪穂と亮司の二人が日の当たる場所を求め、パソコン技術と色を武器に戦い続ける。 これは白夜の中で太陽を求めた不幸な男女の19年間にわたる戦記でした。2019/04/27
ehirano1
934
再読ですが、「絶望の白い光の中、魂の荒野を行く男と女」という表現がこれ以上ないくらい当てはまっているのだな、と改めて思いました。ブックカバーもこれを表現しているようでこれまたすばらしい。著者と出版社の渾身の一撃っぷりも感じます。2017/11/18
遥かなる想い
903
2000年このミス国内第二位。 東野圭吾という作家の凄さを身にしみて感じた一冊。ドラマ化もされたが原作には筆力がある。「西本雪穂」というヒロインを描く筆致には哀愁にも似た哀しみが感じられる。ドラマでは綾瀬はるかが演じていたが。2010/05/05
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- 虐殺器官 ハヤカワ文庫