内容説明
男女の不思議、現代世相への感慨。人形遊びや松竹座通いなど著者を育んだ幼い頃の思い出。読書が心に彫りつけた感動の数々。文壇仲間の司馬遼太郎や吉行淳之介らとの親交と哀切な別れなど、老いをたのしみ、おとなの時間をはんなりと生きる芳醇なエッセンスが満載。昔を懐かしみ、今を愛おしむ名品揃いのエッセイ集。
目次
私、中年アリスです―まいにち薔薇色(鼠の草子;神様 ほか)
酔生夢死―日々雑感(酔生夢死;酩酊酒肴 ほか)
ひらかな文化―読書のたのしみ(旬の余韻;さわやかにもおかしい「母」 ほか)
露ちるや―思い出あれこれ(藤沢周平さんのユーモア;人蕩らし ほか)
著者等紹介
田辺聖子[タナベセイコ]
1928年3月27日大阪生。樟蔭女専国文科卒。56年「虹」で大阪市民文芸賞。64年「感傷旅行」で芥川賞、「花衣ぬぐやまつわる…」で女流文学賞、「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞する
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