集英社文庫
青雲はるかに〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 464p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087472707
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

中国・戦国時代後期、貧家の三男に生まれた范雎は、苦労して学問を身につけ、密かに大望を抱きつつ、諸国を巡っていた。その途上、謎の佳人原声に逢う。やがて、故国魏で仕官した彼は、仕事先の斉で襄王に謁見したことが主人の思わぬ誤解を招き、極刑に処せられる。奇跡的に命拾いした范雎は、心に復讎を誓いつつ、潜伏する…。「秦の名宰相」范雎の苦難の時代を、雄大なスケールで情感豊かに描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

139
秦の范雎の物語である。 著者の小説にしては、珍しく 艶っぽく 美女の出現が多いのが 特徴である。 原声、鄭季、南芷、夏鈴… 華麗な美女たちの行く末は? そして 范雎は 魏の魏斉から 受けた仕打ちをどう返すのか? 下巻の展開が楽しみ。2010/06/12

NAO

59
戦国時代末期、秦の宰相となった范雎の物語、上巻は苦難の時代が描かれている。范雎の不遇時代は、あまりにも過酷だ。こんなにも酷い目に遭うものだろうかと思い、その状況からそんな風に抜け出せる?とも思う。考えられないほどの過酷さ、そこから抜け出したからこそ、歴史に名を残すほどの人物となり得たのだろう。死ぬほどの苦難と屈辱に遭っているというのに、物語はあまり暗くない。復讐を誓いながらも暗さのない范雎は、いつ秦へ向かうのか。2023/08/22

Smileえっちゃん

44
宮城谷さん、再読本、貧家に生まれ、大望を抱き、秦の名宰相に上り詰めた范雎。。無実の罪で極刑に処せられ辱めを受け、奇跡的に命を取りとめる。志には苦難がつきもの。苦難は天の愛情の前ぶれ。天に愛され始めたこと・・・鄭安平との友情がいいですね。上巻は、苦難な時代が書かれています。下巻での活躍が楽しみです。2020/08/20

サチオ

13
再読。人を容れる許容を持てなかった若き范雎。自らの未来を占うために一念発起、人のために労を費やし、年を経て、恥辱や苦難を超えて練られた心胆は長い雌伏の時を堪え忍んだ。人に関心を持てるかどうかは、実りある人生を過ごすための要点だと思います。宮城谷作品の中でも最も読者に近い主人公の1人ではないだろうか。それだけに思い入れも深くなる。あっと驚かせる大事を為すのはこれから。2016/10/07

しーふぉ

6
秦の宰相となる范雎の物語。この巻では雌伏の時期。魏の宰相や家臣に迫害され、復讐を誓う范雎。宮城谷さんの作品によって、中国の歴史や人物を知ったり、興味を持つきっかけになる。2012/11/23

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