内容説明
モンゴル帝国から元王朝を創始したフビライだったが、彷徨う南宋の王朝をも攻めきれず、苦悩の末の二度の日本遠征までも失敗に終わる。チンギスやオゴディの時代に独立した王家(西方のハーン国)も叛乱を起こす。草原の一地域から起き、ヨーロッパから東アジアまでも国の版図とし、東西の文化交流までも支配した帝国は、静かに終焉を迎えようとしていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
32
シリーズ第4弾で最終巻。フビライが中国のモンゴル帝国に大元て名前つけた1271年からスタート。そこから南宋追い詰め、日本攻撃=元寇もやる一方で、モンケ息子シリギ、オゴディ孫ハイドゥ、東方三家ナヤンたちから反乱起こされ、とにかくフビライ時代はバタバタ続き、それでも1294年まで長生きしはるもんねー!そのあと孫のテムルが皇帝なってパックスタタリカが実現、でも暗君やし斜陽しまくりでキプチャク奴隷に実権奪われ明に負けて滅亡の道へ…全4巻むちゃ勉強なったけど長かったー💦あと陳さんの文天祥とバヤン愛?が凄かった(笑)2023/09/30
金吾
27
○フビライ以降かなりあっさりしていましたが、シリーズを通じて読み応えがありました。大帝國が崩壊していくさまに少し虚無感がありました。ハイドゥの乱が何故あんなに長引いたのか疑問を持っていましたが、ある程度解消できてよかったです。2022/12/03
のんたん
4
チンギス・ハーンの一族の時代は、民族も宗教も想像以上に国際色豊かな時代だったよう。元朝=モンゴルという認識があったが、どちらかというと一族の集合体で、モンゴルとはそれ以上に大きくまさに世界帝国ということ。2017/09/24
HAL
2
国とは何か、民族や宗教とは何か、中国とイスラムの強さ、いろいろ興味の広がる本だった。2014/08/06
亀様
2
なんとか南宋を滅ぼし日本に2度にわたって遠征するも失敗、王家も叛乱を起こしかつてユーラシアを制したモンゴル帝国も、静かにその終焉を迎えようとしていた。いよいよラストですね、長かったです。2005/11/21