内容説明
「よしっ、もらった」大外から強襲を仕掛けた天才騎手は呟いた。先頭の馬をかわしてゴールを駆け抜けた時、彼はターフに伝説を刻みつけた。史上初のダービー連覇ジョッキーとして。だが、彼の目指すゴールは遠い。夢は―究極の「武豊」。ともにビッグタイトルを獲得した騎乗馬とのエピソードを通して、彼の秘められた激情、知られざる実像に迫るノンフィクション。
目次
第１章 しなやかなカリスマ
第２章 長身のアドバンテージ
第３章 孤高の戦術
第４章 ひらかれた道
第５章 奇跡の舞台裏
第６章 重圧、そして挫折
第７章 好敵手、武豊になれなかった男
第８章 洒落者のプライド
第９章 温かさをくれた人々
第１０章 何よりも、運
第１１章 世界のレギュラー
第１２章 見はてぬ夢
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
34
騎乗馬やレースの描写はもちろんエキサイティングだが、そこに垣間見える武豊の素顔もまた良い味を出している。 本当にアイドル的な人気があった人なんだなぁ。2020/06/14
Tomomi Yazaki
2
著者の作品は初めてだが、文章がとても読みやすく、春のそよ風のような語り口で、情景が自然と目に浮かぶ。武豊を語る書物は数々あれど、その中でも最も心地よく読ませる書であることは間違いないであろう。武豊だけでなく、その周りの同僚や恩人、そして最たる仲間であるサラブレッドに纏わる内容を見事に語り、この手の本は中弛みがあるのが常だが、それもなく、最後まで飽きなく読め、その「瞬間」を頭に刻むことが出来た。これは、私にとって再読の必要のない、良本である。2018/03/27
読み人知らず
1
スター性ではピカイチ。この人を超える騎手は出ないだろう。最近は成績も良化傾向にあり、まだまだ華を咲かせてもらいたい。2013/02/27
いちはじめ
1
わりと淡々と書いているのが好ましい。2004/04/08
sumikko
0
▲絶頂を迎える前に書かれた本。あとがきにもあったが、今改めて書いてもらいたい。いい時も悪い時も変わらないように振る舞い、常に先を目指す武豊は本物のプロ。2013/11/17
