内容説明
「陽気は美徳、陰気は悪徳」「年を重ねてこそ人生の花は咲く」「粗食を腹八分目。これ以上、完璧な食べ方があろうか」―白寿を前に、健康の秘訣・楽しい生き方についてユーモアをちりばめ語った282の奇知に富む箴言。なにげなく語る一言一言が心にしみて「楽しく、美しく、老いる」勇気が身についてくる。宇野千代からの最後の伝言。
目次
私は百歳、今を生きています
人間のすべてのもとは心である
私の積極的養生法
死ぬそのときまで愉しいことを思い浮かべて生きる
暮らしの中に長生きの秘訣がある
よい気はよい気を呼ぶ
自然体に生きることが健康に生きること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
還暦院erk
7
ナツイチ2017で久々に宇野千代さんの名言集を読んだのをきっかけに、この有名作品も再読。表題の言葉がインパクトある。渡辺淳一『鈍感力』に通じる内容もあったけれど、「過去や未来に執着せず、痛み苦しみ病に対しては素直に従って不安を抱かず医者に任せて、ネガティブなことは口に出さず、耳が遠くなったのを幸いに好きな相手の話しか聞かず(?)、今を生きて行く」というのが大事らしい。桜模様のやわらかものをまとった小さなおばあさまのお知恵をたくさんいただいた。感謝。2017/09/09
うちこ
4
宇野千代さんが98歳のときに残された健康ノウハウの格言が詰まった本。友人宅の本棚にあるのを読み出したら止まらなくなり、お言葉に甘えていただいてきました。中村天風さんの話も出てきます。ボディのほうは半分くらい天風節じゃないかと思う勢い。西原理恵子さんの本にもたまに似たものを感じるのですが、根がマッチョすぎる。メンタル面はおいといて、おしゃれと美容と身体の健康のところだけ参考にしようと思います。2018/11/26
ワタナベ読書愛
1
1995年:海竜社。1999年:集英社。死なないような気がしたのだけど、翌年1996年に天寿を全うした。本書が絶筆となったが、常に前向きで気前よく、へこたれない、思いついたらすぐに駆け出して途方もないことをいろいろとやらかしたビックリ仰天の明治生まれ。今よりずっと女性が不自由していた時代に、自分の心に素直過ぎる行動派で、やりたいことは全部やった。一点の悔いもなく、一気に天国に駆け上ったと思う。まるで目の前にご本人が居て、読者に直接語り掛けているよう。元気が出る。年月が経っても新鮮。素敵な女性のお手本随筆。2024/04/08
かすみ
1
王様のブランチで綿矢りささんが紹介されているのをきっかけに手に取ってみた。コロナ禍で、ともすると下向きになってしまいそうな心と体に元気をもらいたくて読んでみたが、まさに「先輩さすがです」という感じの内容だった。たくさんの長生きのコツというか心得のようなことが書かれているが、結局のところは、何事も明るく前向きにとらえること、病気にもなるしきっと辛いことだってあるけれど、諦めないで朗らかにいること。きっとそういう心持ちが長生きの秘訣なんだろうと思った。長生きというよりも、今を生きるために元気をもらった。2021/01/26
あき
0
本当にこんなに明るく生きていこうと思った。ものは言い様、捉えようだと思った。2022/11/06