出版社内容情報
人気作家が描く少女たちの物語。
あさのあつこ、荻原浩、加藤千恵、中島京子、本多孝好、道尾秀介、村山由佳。人気作家たちが描く、爽やかで少し切ない少女たちの物語。集英社文庫創刊35周年記念の文庫オリジナル作品。
内容説明
あの日、君と一緒に見た光景を、私はきっと忘れない。夜の公園で身体を寄せ合いながら、秘密を打ち明けてくれた君。大切な人を捜すため、学校を抜け出して海を目指した君。無邪気に私を慕う子どもだったのに、ふいに男の子の顔を見せた君―。人気作家７人がこの一冊のために描いた、爽やかで切ない「少女たち」の物語。きらきら輝くあの頃の記憶を閉じ込めた、この上なくいとおしい作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
406
ナツイチ編集部が、主として「小説すばる」から選んだ7人のエンターテイメント作家たちの短篇アンソロジー。あさのあつこ、加藤千恵、本多孝好は初読。‘girls’としてまとめられているが、村山由佳「イエスタデイズ」ほ、主人公が25,6歳と主旨に会わず。他のものはそれ相応の水準にある、いわゆるヤングアダルト小説。それぞれの作家の特質も一応は出ているが、いずれもが、小説として作り物めいた印象が否めない。その中では唯一、中島京子の「モーガン」は行間から情感が溢れる秀作。『小さいおうち』に繋がる百合小説。2022/01/06
ソルティ
358
この短編集とてもいい！人気作家ばかりだし、表紙がこれではなく女子高生のイラストで、かなりピンポイント高校生向けだけど、大人が読んでも小中高の頃を思い出せて懐かしい。どの話も良かったから1番はつけにくい。本多孝好さんのは、森野ってあのシリーズのか！スピンオフ作品ですね。荻原浩さんのは徐々に切なくて泣きそう。結構微妙な心理を突く作品が多かった！「エースナンバー、本当はちょっと欲しかったです。エースになれはしないけれど、本当はちょっとだけ欲しかったです。だってそれは、あなたがずっと背負ってきたナンバーだから。」2021/05/28
kaizen@名古屋de朝活読書会
150
短編集。少女が主人公か話題の中心。「下野原光一くんについて」あさのあつこ、荻原浩、「haircut17」加藤千恵、「モーガン」中島京子、本多孝好、道尾秀介、「イエスタデイズ」村山由佳。2011年から2012年にかけて小説すばる，web集英社文庫、青春と読書などの雑誌掲載。著者の特徴が出ている。解説がないのが残念。2013/09/05
エンブレムＴ
111
忘れない、忘れたくない遠い日の出来事。あの日、君と一緒に見た光景。君と一緒に過ごした時間。・・・キラキラとした輝きが眩しく、それがまるで痛みのように感じられる夏の物語。7人の人気作家が描き出した「少女たち」の物語。女性作家が描き出す少女はどこか力強く前向きな感じ。男性作家が描き出した少女はセンチメンタルでリリカルでした。そういった読み比べも楽しめました（笑）あさのあつこさんの『下野原光一くんについて』と、村山由佳さんの『イエスタデイズ』が好きです。「続きを読みたい」という余韻に浸りました。2013/06/10
ハミング♪♪@LIVE ON LIVE
105
どの話も良かった！あさのあつこ氏の「下野原光一くんについて」は、青春の甘酸っぱさと切なさが漂ってて、キュンときた。荻原浩氏の「空は今日もスカイ」は、結末が悲し過ぎる。加藤千恵氏の「haircut17」は、この年頃のダルさや焦燥感がリアルに感じられる作品。中島京子氏の「モーガン」は、最後「えっ？！」となったけど、良い話。本多孝好氏の「エースナンバー」は、懐かしいスポーツもの。道尾秀介氏の「やさしい風の道」は、一番インパクトが強くて、見事に騙された！村山由佳氏の「イエスタデイズ」は、予想通りだったけど、素敵☆2013/08/07
