出版社内容情報
漢たちの熱き志の物語が、いま再び動き始める
梁山泊陥落から三年。宋との戦に敗れた同志たちは各地に散り、結集の秋を待って潜伏していた。青蓮寺による残党狩りが苛烈を極める中、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれたが…。(解説/宮部みゆき)
内容説明
梁山泊炎から三年―。宋との戦に敗れた漢たちは各地に潜伏し、再起の秋を待ち続けていた。燕青は、梁山湖に沈められていた軍資金の銀を引き上げる。呼延灼、張青、史進は各地で流浪の軍を組織していた。青蓮寺による残党狩りが熾烈を極めるなか、梁山泊軍には「替天行道」の旗を託された男、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれていた。漢たちの熱き志を刻む「北方水滸」の続編、待望の文庫化。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年唐津生まれ。中央大学法学部卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞を、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門を、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。また、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞を、06年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞を受賞。10年に第13回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
280
水滸伝読了からそのまま突入。一巻を読み終えた印象としては、タイトルは『楊令伝』でも、楊令の想いや葛藤が描かれる場面はそれほどなく、梁山泊の第二世代などの、周辺キャラで盛り上げていきそう。楊令がすでに神格化しかかっており、掘り下げる余地がないのだ。水滸後半の青さと若々しさを、もう少し残して描いて欲しかった。物語としては、理想的な続編。魅力的なニューカマーが表れ、金国の台頭により、戦線がマルチタスク化して複雑かつ広範囲に。水滸でいう祝家荘戦や呼延灼戦のような、ハイライトとなる戦を創り出せるかが鍵となるか。2022/01/02
しんごろ
186
梁山泊陥落から3年、各地に散った豪傑達がいよいよ集結!ワクワクしますね!今作は李俊の弟分達、梁山泊の豪傑達の息子達も登場しますが、まだほんの序章にすぎないし、間違いなく熱くなる漢達の闘いの土台作りな感じ。未知の水滸伝の魅入れられるのはこれから。北方水滸伝のオリジナルキャラが早く暴れ回ってほしいと思いますね。これからの壮大な物語が待ち遠しいです。2018/02/14
扉のこちら側
97
初読。2014年9冊め。水滸伝読了から間が空いてしまい、ようやく読めた。肝心の楊令がなかなか出てこなくて期待が高まる中で、深い深い重さを持った大人の男として出てきてくれた。続巻が楽しみ。2014/01/11
レアル
93
梁山泊が大敗して3年。宋が梁山泊狩りをしている中、生き残ったメンバーたちが活動し始めた。『楊令伝』は15巻。生き残ったメンバーが今後どのような闘いを繰り広げられていくのか楽しみ。2013/02/23
Kircheis
81
★★★★★ 水滸伝の続編。主人公の楊令はすぐには登場しない。 代わりに候健の息子候真や、花栄の息子花飛麟など前作で死んだ好漢たちの子供等が物語を熱くさせてくれそうな予感。 まだまだ序盤だが既に名作の香りがする。2018/04/01