集英社文庫
いつもの朝に〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 377p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087464139
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

成績優秀でスポーツマン、中学でミラクルボーイと呼ばれる桐人。そんな兄とは正反対で勉強が苦手の弟・優太。三年前に最愛の父を事故で失い、画家の母・沙羅と三人暮らし。ある日、優太は、父の形見のぬいぐるみ“ユータン”の中から、手紙を見つける。そこには、父から優太への謎のメッセージが書かれていた。優太は、父の言葉に従い行動を起こすが…。家族の愛と絆をミステリアスに描く感動巨編。

著者等紹介

今邑彩[イマムラアヤ]
1955年長野県生まれ。都留文科大学英文科卒。会社勤務を経て、作家に。89年、東京創元社「鮎川哲也と13の謎」に応募し、『卍の殺人』で13番目の椅子を射止めてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みも

231
ちょっと待って…これはミスリードなのか…テディベアの意味するところは…僕の脳内は疑問符だらけだ。喩えるなら辿り着いた折り返し地点で、突如濃霧に覆われ視界不良になった気分。ミステリに精通している読者なら以降の展開は予想出来るのだろうが、僕はただ心拍数を上げて先に進む。文章は簡明でリーダビリティは抜群。少年の視点で語られ、中学生らしいノーマルな心情や行動原理には理解不能な突飛なところは無い。それにしてもNOTEの内容は衝撃的だ。ネタバレになるので詳細は控えるが、到底受け入れられるような内容ではない。下巻へ…。2021/01/11

しんたろー

203
今邑さん作品の中でも評価の高い一作だが上下巻なので後回しにしていた…優等生の兄・桐人と劣等生の弟・ 優太が亡父の遺した熊の縫いぐるみから出てきた優太へのメッセージで始まる物語は「ミステリアスな青春もの」という感じで読み易い文章と相まって読む手が止まらない。それは兄弟や周囲の人物造形が上手く、練られた構成で興味が尽きない展開のお蔭だろう。醒めた目で見れば奇想天外な話ではなく、著者の『よもつひらさか』や『鬼』のような怖さもないのだが、面白さは遜色なくてスラスラと読み終えた。衝撃のラストに引っ張られ直ぐ下巻へ♬2021/03/08

nobby

186
えーっ、その展開で下巻に続くはズルい!(笑)とにかく面白くて序盤からワクワクが止まらない。文武両道・容姿端麗と完璧な兄に嫉妬するチビでニキビ面で何事にも飽きっぽい弟。そんな彼がクマのぬいぐるみの中からふと見つけた一通の手紙、そこには家族の謎が暗示されていて…次々と示される謎解きが人物からノートへとステップアップしていくのを追いかけるのにもう夢中。ただ、段々と明らかにされる事実が重くせつなくてたまらない…それにしても何気なく語られてたキリストとか悪魔の子などの伏線回収も素晴らしい!何にしろ勢いのまま下巻へ♪2018/05/21

青葉麒麟

157
全てにおいてパーフェクトな桐人が中2とはどうも信じられない。出来た子だよ。私はちんくしゃの弟・優太がまるで自分の事のようで感情移入しまくり(^^;とっても読みやすい。2012/12/12

ちょろこ

154
衝撃、の一冊。父を事故で失い、非の打ち所がない兄 桐人と画家の母と三人で暮らす優太。ある日、大切にしているぬいぐるみの中から父からの謎のメッセージを見つけた。そこから優太が辿る自分の出自、炙り出された父の過去、告白。これは惹き込まれずにはいられないほどの衝撃。優太の心情はもちろん、兄 桐人の受け止める姿勢に完全に心は持っていかれた。ホッと安堵も束の間、さらに襲いかかる不安感。この家族の行方は⁇下巻を読まずにはいられない。2021/01/14

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