集英社文庫<br> 岳飛伝〈9〉曉角の章

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集英社文庫
岳飛伝〈9〉曉角の章

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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087456073
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

金国の蕭げん材は物流の流れにおかしな空気を感じ取っていた。沙門島が韓世忠に奇襲され全滅。報復として史進が臨安府を襲った。小梁山は飛刀を使う謎の徒に殺戮され──。(解説/末國善己)


内容説明

戦いの気配が次第に濃厚になっていた。岳都で高山の民を加え調練の日々を送る岳飛。南宋水軍の韓世忠は遭難した梁紅玉を救うため、張朔の交易船を襲った。南下してくる南宋軍に対し岳飛は警戒を強め、小梁山の秦容と手を組むことに。金国では轟交賈の蕭〓(げん)材が、物流の動きがおかしいことを察知する。そんな中、小梁山と甘蔗園が何者かに襲撃された―。本格的な水上戦と新たな山岳戦に臨む第九巻。

著者等紹介

北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年唐津生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞を、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門を、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。また、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞を、06年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞を、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞を受賞。10年に第13回日本ミステリー文学大賞を、11年『楊令伝』で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞し、13年に紫綬褒章を受章。16年、第64回菊池寛賞を受賞。17年、「大水滸伝」シリーズで第6回歴史時代作家クラブ賞特別功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

247
久々に秦容の戦闘場面が存分にあり、その強さが健在であることに大満足。やはり秦容は、単騎での活躍こそが光る。高山の民の合流で今後の展開が更に楽しみ。前巻で新登場の武器三腕とあわせて、南の戦を大きく盛り上げてもらいたい。金と梁山泊の開戦も近そうだが、正直、こちらはあまり期待していない。岳飛伝になってからの戦闘は、過去の林仲や童貫、呼延灼といった、特Aクラスの英傑よりも、華も格も一つ落ちる連中が、さも知ったような口ぶりで読み合いしながら、大きな衝突を避けているように、口は悪いが、とうしても見えてしまう。2022/03/04

しんごろ

156
南宋水軍と梁山泊水軍との戦いと、金国と梁山泊の戦いが幕を切って落とされた。梁山泊には厳しい状況。しかし、戦だけが戦いではない。実に何年もかけて、用意周到に罠を仕掛けた漢がいた。仲間からも文句を言われながらも、自分の考えを貫き通し、そこには文官ならではの戦いがあった。その成果は、お見事としか言いようがない。宣凱よ!おまえはすごいよ!物語は、史進は林冲のように死のうとし、秦容は戦いに向けての準備。そして、岳飛は今回は、出番少なかったが、岳飛の動きも気になる。果たしてどんな展開が待ってるのか、楽しみだ。 2020/05/23

眠る山猫屋

54
謎の山岳傭兵現る、グルカ兵?岳飛と小梁山が手を組むが、まだまだ軍隊としては弱小。蕭ゲン材の理想は裏切られるが、救いの手は思わぬところからやってくる。女の呪縛から解き放たれた韓世忠は牙を研ぎ、女の呪縛から逃れられない王清は未だ惑う。韓世忠も王清も分かり易いとも云える感情に揺さぶられる男たちだからこそ、己を取り戻した姿をみたいな。2019/12/14

sin

50
海上に南宋水軍が梁山泊水軍との戦端を開き、草原に金軍と梁山泊の騎馬隊が対峙し、南では岳飛の築いた拠点と梁山泊の飛び地“小梁山”に南宋の大軍が迫る!ここに風雲急を告げる中国の架空戦記『水滸伝』が北方謙三の『岳飛伝』に依って甦る!そして物語の背景には梁山泊が築いた流通網があり、南宋と金という国のトップに危機感を抱かせる!果たして資本主義は国の根幹を揺るがす力となるか?2022/11/24

ポチ

48
史進の反撃が気持ちいいですね。年を取ってもやっぱり凄い漢ですね。秦容、岳飛連合が山の民を交えて動き足しましたね。水軍の戦いが熱くなって来ました。2022/05/07

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