集英社新書
「お金」崩壊

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204377
  • NDC分類 338
  • Cコード C0233

内容説明

お金とは、何かを購入するための「手段」だった。ところが、いつの間にか、お金自体が「商品」として扱われるようになってしまった。社会でモノやサービスを購入するお金と、バーチャルな金融市場を行き交うお金とが乖離してしまったのである。私たちの社会は、そんなお金の暴走に翻弄されている。「お金とは何なのか?」という根源的な問いかけから出発し、財政赤字、年金制度、グローバリズム、エネルギー問題など様々な論点に迫る、まったく新しい経済論=社会論の誕生。

目次

第1章 空洞化する貯蓄(国の債務は八三四兆円、地方の債務は二〇一兆円;個人金融資産は一五三三兆円 ほか)
第2章 なぜ公の債務は増え続けるのか?(借金への誘い;お金の三機能 ほか)
第3章 お金の本質(資金循環;中央銀行システムの成立 ほか)
第4章 お金を“冗談”にしないために(生産とは;資源循環 ほか)

著者等紹介

青木秀和[アオキヒデカズ]
1955年長野県生まれ。緑の共生社会研究所共同代表。常に平場(庶民の立場)に身を置きつつ、高い分析能力と政策立案能力を備えた知識人(=ポリシー・インテレクチュアル)を目指す市民研究者。主著は、河宮信郎と共著の『公共政策の倫理学』(丸善)。エントロピー学会、ゲゼル研究会に参加。中村敦夫、川田龍平両参議院議員の政策ブレーンも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

2
貸し手の経済学はあったのに、借り手の経済学がなかった(114ページ)。どうしても貸す方は恩着せがましいし、借りる方は萎縮して借りるわけで、対等な関係ではない。信頼なくして人はお金を貸さないので、借り手の経済学はお金の返し方が問われるところ。地方経済において、公共事業依存体質から脱出できない理由は、賃金財を生産できる構造を築けなかったから(192ページ)。規制緩和路線で大規模小売店が地方都市のバイパス沿いに立地し、利益をスポイルしていったのだ。旧道はシャッター商店街となった次第である。崩壊の波来ている。2012/11/14

おっしょう

1
★★★★☆(4.0) 通貨制度を根本から考え、「お金」の正体に迫る。終盤は環境資源の面から現代経済をアプローチしており、その視点がなかなか面白いかった。経済問題を経済学の側面から考察するだけでなく、多角的な視点で見ていくことが必要なのではないか。2009/07/08

近藤雄一朗

0
難しい。 我々の預貯金が結果どこに使われているのか、全体像は見えたが、その説明が難しい。現在の制度とか過去(明治・江戸)の通貨制度も出てくるので、そこが理解できない。 後半は自然環境について触れられているので、余計に混乱してくる。 お金の価値が償却するようなシステムなら、今の状態から脱却できると書かれている。保存の価値がなくなったら、みんな使わないといけない。そうすれば世にお金が出回るから景気も良くなる?「お金の現実」でそんなこと書いてあったような。2014/12/24

n yamamoto

0
そのうち崩壊するわ、虚構のマネーは指数的に増加しているのに生産能力は比例的にしか増えてないし。 立場をひっくり返せば資産は負債、言われてみれば当たり前だった。2014/12/13

まっと

0
お金の勉強にはなったかな.エントロピーで話を進めるのはちょっと無理がある気はしたけど.2013/12/13

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