内容説明
この20年の間、日本経済は絶頂と絶望を経験した。その過程で銀行の不倒神話も崩れ、「大蔵省消滅」という未曾有の事態にもさらされた。一方国民の間では、リストラ・過労死・ワーキングプアという言葉も、いつの間にか定着した。これら負の経験をもとに、銀行を中心とした我々の経済生活に、新しいビジョンが生まれるはずだった。しかし、血税注入により生き返った銀行は、なり振り構わぬ再編を繰り返し、メガバンクとしてひとり再生を果たす。結局は近年最高益を出し、相変わらず「儲けて」いる。こんな現状に苛立つ読者にとって、本書は彼らメガバンクの本音と建前がよくわかるコンパクトな一冊となる。
目次
第1章 銀行のここが許せない一三のポイント(金利が低過ぎる!;銀行から投資信託の勧誘をしつこく受けるけれど、いつから銀行は証券会社になったんだ? ほか)
第2章 ゼロ金利政策の罪(誰のためのゼロ金利政策だったのか;ゼロ金利政策の犠牲になった国民の利子所得 ほか)
第3章 銀行はこうやって儲けてます!(六大金融・銀行グループ、巨大な利益計上で儲ける;利鞘で儲ける ほか)
第4章 内部改革が進まぬ本当の事情(利益の調整弁に使われた「定員制」;昔も今も変わらぬお手盛り人事 ほか)
第5章 銀行の本音に打ち勝つ八つのポイント(メガバンクは本音では一般預金者を相手にしていない;住宅ローンの顧客を狙う銀行の本音は安定した収益増と融資リスクの低い算定 ほか)
著者等紹介
荒和雄[アラカズオ]
東京生まれ。経済評論家・作家。1959年早稲田大学法学部卒業。東京都民銀行に入行、日本橋支店など数店舗の支店長を経た後独立、(有)ブレーン・サービスを設立。若手経営塾「ブレーン・サービス・フォーラム」を一九年間にわたり主催している。全国の金融機関・証券会社・生命保険会社や各地の法人会・商工会議所など中小企業指導団体の講師を務め、講演も精力的にこなす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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