出版社内容情報
内閣支持率、視聴率、経済波及効果etc.・・・知らないうちにあなたの意見も操作されている!
メディアを通して次々発表されるデータに、どれほどの客観性があるのか。さまざまな実例からその危うい実態を明らかにし、巧妙に仕掛けられたトリックを見破るために正しい情報の読み方を提案。
内容説明
巷にはデータが溢れている。「視聴率」「内閣支持率」「経済波及効果」「都道府県ランキング」等々…。新聞、テレビ、雑誌に何らかのデータが掲載されていないことはまず無い。そして私たちは、これらのデータからさまざまな影響を受けている。しかし、肝心のそのデータにどれほどの客観性があるのだろうか。実は、かなり危ういデータが跋扈しているのである。本書は、さまざまなデータを検証することで、データの罠を見抜き、それらに振り回されない“正しい”情報の読みとり方―データリテラシーを提案する。
目次
序章 巷に氾濫する危ういデータ
第1章 世論調査はセロンの鏡か?
第2章 調査をチョーサする
第3章 偽装されたデータ?
第4章 「官から民へ」を検証する
終章 データの罠を見抜くためには
著者等紹介
田村秀[タムラシゲル]
1962年生まれ。東京大学工学部卒業。自治省入省、香川県企画調整課長、三重県財政課長を経て、新潟大学大学院実務法学研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しおり
7
統計的な知見から世に出回っているデータに警鐘を鳴らす本。推測統計を基に適切なサンプル数とか誤差の話があったけど棄却域とかそういった込み入った話は出てこなかった。教養課程レベルの統計学の知識があればかなり嘘には敏感になれると思った。そうでなくても例えばランキングとかでどの指標に重みをつけているのかとか、同じ土俵で比較してるかなど結果へ至る過程を見ていけば信憑性の濃淡は判断できそうだ。データは今からみればちょっと古いかな。あのころからトイックトッフルがあったのが驚き。巷に出回るランキングは特に怪しいね2021/09/08
さまい
7
第一章は世論調査の調査方法が現実の世論を反映できているかを取り上げているため面白かった。今はインターネットによるアンケート調査も一般的になっているが、インターネットでは特定の属性に偏る傾向があるのは、当然と言えばそうなのだが興味深い。この本が出版された2006年よりもスマホの普及によりネットのユーザー層は広がっているので、今はまた違う偏りが生まれているように思う。第二章以降はあまり興味が持てず、特に第四章は官批判が展開されているが、あとがきではなく本文中に入れる必要はあったのだろうか。2021/07/01
CCC
7
回収率の重要性や誘導のある問い、違う条件での比較等、内容自体はしっかりとしたものだけれど、同著者の『政策形成の基礎知識』とあまりにも内容がかぶっている。税理士も高速道路もTOEFLも、国際競争力についても似たような記述をしている。他にも色々。ひょっとしてこの著者は同じ話を使い回ししている……?2017/04/20
rosetta
5
★★★★★マスコミや行政が発表するアンケート結果等のデータがいかに操作されたものか、間違った前提の上にあるかを分かりやすく解説。設問自体の中に誘導的な文言があったり、対象者が適切でなかったり、回答率が低すぎたりするデータは当てにならない。また比較の対象が違っているのに強引に並べたり。具体例をあげて解説してくれるから分かりやすい。取り敢えず発表されたデータは一度眉に唾をつけてから見た方がよさそうだ。でも世の中はそんなデータで動くことが多いんだよね。2017/06/03
ベベハル
3
内容が具体的でかなりわかりやすかった。2009/05/18
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