内容説明
日本国憲法は、いまや死にかけている。度重なる「解釈改憲」によって、本来持っていたはずの「非戦・平和」の理念は、崩壊の危機に瀕している。憲法の条文をこのままにして、なし崩し的にその内実を変えていく手法は、果たして許されるものなのか。それとも、条文にてらして本来の理念を取り戻さなければならないのか。改憲について、賛成・反対両派の膨大な言説を検証し、さらに諸外国の例をひきながら、最終決着である「国民投票」を展望する。日本国民すべてにとって、避けては通れない「最後の選択」の前で、立ち竦んではならない。
目次
第1章 限界まできた「解釈改憲」(曖昧な「軍隊保持・交戦権」、条文と現実との乖離が拡大;護憲・改憲両陣営が「九条・国民投票」を回避 ほか)
第2章 「解釈改憲」の歴史(日本国憲法制定の関連年表;憲法九条の本旨 ほか)
第3章 国民投票法案の制定(憲法調査委員会設置推進議員連盟の発足と国民投票法案の発表;国民投票はやらせない―九条護憲派の姿勢・主張)
第4章 「九条・国民投票」はこうして実施される(憲法改正の手続きと特徴;国民投票までの展開を予測 ほか)
第5章 賛否両派のさまざまな主張(弘兼憲史(漫画家)
渡辺治(一橋大学教授) ほか)
著者等紹介
今井一[イマイハジメ]
1954年、大阪市生まれ。関西大学文学部哲学科卒。ポーランドの民主化運動を取材した『チェシチ!―うねるポーランドへ』(1989年)でノンフィクション朝日ジャーナル大賞受賞。その後、ジャーナリストとして、新潟県巻町、岐阜県御嵩町、沖縄県名護市、徳島市など各地の住民投票の現場を精力的に取材。「住民投票立法フォーラム」事務局長
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