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集英社新書
ドキュメント 女子割礼

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087202083
  • NDC分類 385.3
  • Cコード C0239

内容説明

女子割礼/女子性器切除という風習がある。アフリカ大陸を中心に、成人に達したあかしとして女性外性器の一部またはほとんどを切除したり縫合するものだ。この風習が根づいている国々ではじつに90%以上の女性が割礼を受けている。割礼の際の激しい苦痛はもちろん、感染症、切除後の癒着などによる多くの障害の発生、結婚や出産時のさらなる苦痛と危険など、女性の一生に暗い影をおとし国際的にも批判の多いこの風習だが、なぜ今も残っているのだろうか。気鋭のフォトジャーナリストである著者は、エジプト、シエラレオネ、ジブチなど6か国を3回にわたって取材。割礼を受けた人たち、廃絶運動に携わる人、また推進派などにインタビューを重ね、その実態を探ってきた。これはその貴重な記録である。

目次

第1章 アフリカで見て聞いた女子割礼
第2章 女子割礼はなぜ生まれたのか
第3章 なぜ今も続いているのか
第4章 廃絶運動の試行錯誤
第5章 女たちがアフリカ社会を変える
第6章 ケニア、ウガンダからの報告

著者等紹介

内海夏子[ウツミナツコ]
兵庫県生まれ。フォトジャーナリスト。世界各地で取材をつづけ「ニューズウィーク日本版」や多くの雑誌で活躍中。アメリカのドメスティック・バイオレンスの実態や、ユーゴ紛争での女性虐待問題などのレポートを手がける。勇気ある取材姿勢と、人々を見つめる視線のあたたかさに定評がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

49
女子割礼といったらアフリカの一部地域で、クリトリデクトミーが行われている位の知識しかありませんでした。これを読んでクリトリデクトミーは序の口で、エクシジョン、さらにファラオ式と呼ばれている陰部封鎖まで行われている地域もあるという事で驚きました。しかもいまだアフリカの半分近くの国が。序盤は女子割礼の具体的事例が挙げられています。痛ましく悲惨な施術の記述は読むのが辛かったです。そして何故そのような事が行われているのかという歪んだ文化的背景、認識等も書かれています。⇒2017/02/22

ジュースの素

7
今も行われている女子の割礼。 その背景にある苦しみや後遺症、トラウマなどは問題にもされない。 母や周りの先輩女性がリードしながら行われ、男性たちは 知らぬふりだ。 割礼を済ませてないと結婚できない事情は 男に養われないと生きられない女性たちの現実がある。 これは突き詰めれば 男性の快楽や見栄のためだ。 ここにも教育の無い地域の悲惨さがあって、やりきれない。 早く根絶しなければならない。怒りが渦巻く。2014/12/25

ひろた

6
「割礼」にも様々な種類があるということ、劣悪な環境での施術を余儀なくなれること、術中術後に激しい苦痛を伴い、後遺症を遺したり死亡するケースもあるいうこと、殆どの場合本人の意思とは無関係なのだということ、そして、特定の地域においては現在も続いている習慣(文化)であることが分かった。これらを説明する前半はとにかく痛々しく、電車の中で股間がソワソワしてしまった。後半は廃絶への取組みについてしっかりとした取材のもと書かれており、概ね良い読書であった。2015/08/14

宮本篤志

5
女子に割礼があるのか!?という好奇心で読みました。男の割礼は余った皮を切り、性交をスムーズにすることと、陰部を清潔に保つという、自分の陰部のことを考え合わせても合理的に思われました。しかし、女子割礼って何のために?性交の際、痛まないように処女膜を破っておくことなのかなぁ?と想像しましたが、とんでもない。女子割礼とはクリトリスの一部をを切除するという恐ろしいものでした。理由は女子は性に貪欲で、その性欲を抑えるためだと…恐ろしいですね。女子の性欲はそれほど恐れられていたのでしょうか?かなりな片寄った考え方です2017/05/07

たまちゃん

5
命に関わる女子割礼を減らして行くには、先進国が正義を振りかざし押し付けるのではなく、地域の環境を理解した上で、医療的な説明や、きちんとした教育が必要だろう。今後も長い時間がかかる問題だと思う。 女性はやはり世界的に辛い立場に置かれやすいと分かった・・・。2012/11/03

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