内容説明
日本に多大な影響を及ぼし、世界経済を牛耳るアメリカ。そのアメリカを動かしているのは、大統領でもなければ二大政党でもない。ロックフェラー、ヴァンダービルト、モルガン、アスターといった財閥の遺産相続人たちだ。彼らはヨーロッパの財閥ともつながっており、その要請と指示に従ってウォール街のビジネス集団は活動する。ヘッジファンドの大物たちですら実は財閥に使用される投機屋にすぎない。日本、アジアの経済苦境の裏に潜むメカニズムの正体に迫る。
目次
序章 世界を動かす“七つのメカニズム”
第1章 遺産相続人の指令
第2章 南アのゴールドが動かす資産価値
第3章 CIAの経済戦略
第4章 ヨーロッパ財閥の威力と組織
第5章 ウォール街の国際投機人脈
第6章 タックスヘイヴンによる地下経済
第7章 金融ジャーナリズムの支配力
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
25
図書館本。私は経済が大の苦手である。金の計算が嫌いで、金儲けの話が大嫌い。たぶん父親が異常なケチで、金儲けしている連中をいつも罵っていたことと関係があると思う。金は汚く金儲けする奴はろくでなし…そう刷り込まれてしまっている。この感覚は大人になっても直らない。この本を読む気になったのは、TPPにより米国資本が日本に進出して日本経済を破綻させるといわれているので、その米国資本とはどんなものかと勉強するためだ。しかし米国の桁違いの富豪やら汚い金儲けの話などが延々と書かれていて、金嫌いな私には耐え切れなかった。2016/06/28
coolflat
6
「日本の金融界は、アメリカに動かされてきた。この大国はホワイトハウスの力で動かされている。しかし政治論評で語られるように、ニュースに登場する大統領と二大政党がアメリカを動かす、と想像するのは間違いである。アメリカには、実はひとつの政党しか存在しないからである。」この言葉に集約されている。いわば7つの力に支配されている。財閥の遺産相続人、南アのゴールドを動かす資産価値、CIAの経済戦略、ヨーロッパ財閥の威力と組織、ウォール街の国際投機人脈、タックスヘイブンによる地下経済、金融ジャーナリズムの支配力、である。2014/11/09
Wyoshi
2
相変わらず偏執狂とも思えるほどの筆者の調査能力には舌を巻く。どれだけの執念があればこれだけの事実を調べることができるのだろうか。「赤い楯」の縮小版といえる本書は、世界の富豪ネットワークの結びつきとその支配能力を余すことなく伝えてくれる。金持ちはなるものではなく、生まれるものであることをよく表している。2012/09/12
ats
2
産業革命から現代までの成長期だからこそなしえた財産で、現代では絶対ありえない話です。2012/08/10
ken
1
うーん、まあおもしろいよ2011/06/26