Jump J books<br> 夏と花火と私の死体

Jump J books
夏と花火と私の死体

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087030525
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

村の森の奥まった所に、一本の木がある。そこは、わたしと弥生ちゃんと、弥生ちゃんのおにいさんの健くんの、三人だけの秘密の基地。いつものように、弥生ちゃんと木に登る。いつものように、村を眺めながらお話をする。と、その時…!次の瞬間、枝から滑り落ちていくわたしの体。…そして、わたしは死体になった!!それは九歳の夏の日の夕暮れのこと。弱冠十七歳が生み出した、異色のホラー小説!!第6回ジャンプ小説・NF大賞受賞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

63
乙一のデビュー作。表題作と、もうひとつ短編が収録されている[夏と花火と私の死体]死体の一人称で語られる物語。木から落ちて死んだ私の体は、小学生の健くんと弥生ちゃんの手で隠される。捜索隊に見つからないように、移動させられる死体。ふたりは上手に死体を隠しおおせることはできるのか[優子]住み込みで働く清音は、ご主人と奥様に食事を運ぶ。しかし奥様の姿が見えない。不安にかられた清音は重大な事件を引き起こす。結末で知らされる悲惨な過去と過失。悲劇▽マイペースなあとがきに笑う。選考委員だった栗本薫の選評あり。2021/10/15

瑪瑙(サードニックス)

34
私好みの作品ではありませんでした。もっと心霊的な怖い話かなと思って読んだので、ちょっとがっかりです。表題作に登場する兄とそのあこがれの女性はサイコパスなのかな?と思いました。「優子」は結局ご主人と清音のどちらの言っていることが正しいのかがわからず、モヤモヤとしたままでした。2018/08/10

四野一二三

20
再読。これがデビュー作との事ですが、この作品が世の中に出た当時、筆を折る作家志望が滅茶苦茶多かったそうです。確かに未成年にこんなもん書かれたら発狂するでしょうね。お気持ちお察しします。受賞当時「一昔前の日本の風土がよく描かれている」と審査員が誉めていましたが、本人にいわく「実家の近所なう」だそうで、作者のみならず、作者の地元も気になってきますね。便乗して町おこしとかすれば一儲けできると思いますよ。私はその町にあんまり長居したくはないですが。コナン君みたいな子供が沢山いて高校生は皆名字が金田一なんでしょうね2016/05/05

クララ

20
作者の乙一が16才の時に書いた作品。ということは娘と同じ年…自分の娘が『夏と花火と私の死体』って書いてたら、かなり心配するだろう…(;o;)この作品、「わたし」という死体の一人称で記述されている。とにかくどうなるのか気になって、ものすごいスピードで読んだ。ミステリーのような、ホラーのような。面白かった。他の作品も読んでみたい♪2014/02/22

あここ

15
初め『わたし』が妹に思えて何回か「は?」って止まってしもうた。違う違う。死んだ子や。この子冷静やな、死んでるからか。悲しみも恨み言もなく淡々と語るから混乱してもうた。好きな兄さんに変な格好見られて恥ずかしい・・とか言う恋心。いやいや、兄さん楽しんでるから。遊ばれてるから。兄さんの薄ら笑いが目に浮かぶ、怖い。この子が大人になるのが怖い。妹は全うに育つかしら。でも殺人犯。従姉妹さん変なしゃべり方って思ってたら根性も変やった。ええ人繕える人が一番やっかいや。誘拐事件も複線でさすが・・「優子」の方が今に近い雰囲気2016/08/06

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