出版社内容情報
寵愛も、出世も、鍵は帝の腹心たるコウ(※)子(こうこ)が握っている!?
働く平安女官のお仕事事件簿 第5弾!
不本意ながら、帝の腹心の部下となってしまった内裏女房のコウ子。東宮の立坊を機に返り咲きをもくろむ南院家にはすり寄られ、帝の寵愛をコウ子が左右しているという噂を聞きつけた北院家からは袖の下を送られ、日常業務もままならない。そんな中、南院家の流れをくむ二の宮が身罷り、コウ子が法要の手伝いをすることに。だが予想だにしない事実と事件が待ち構えていた……。
「殺めたのか?」
「なぜ、殺めた?」
宮中に噂が駆け巡る時、渦中にはコウ子がいる。
渦中のど真ん中に据えられたコウ子は、すべての火の粉を払うことができるのか!?
※くさかんむりに行
内容説明
不本意にも帝の腹心の部下となってしまった内裏女房の〓子。東宮の立坊を機に返り咲きを目論む南院家にはすり寄られ、帝の寵愛を〓子が左右しているという噂を聞きつけた北院家からは袖の下を送られ、日常業務もままならない。そんな中、南院家の流れをくむ二の宮が身罷り、〓子が法要の手伝いをすることに。だが、そこには予想もしない事件が待ち構えていた…。
著者等紹介
小田菜摘[オダナツミ]
沖原朋美名義で2003年度ノベル大賞・読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
34
不本意ながら、帝の腹心の部下となってしまった内裏女房の荇子。そんな立場の変化から様々な問題に巻き込まれてゆく働く平安女官のお仕事事件簿第五弾。東宮の立坊を機に返り咲きをもくろむ南院家ゴリ押しの顛末、帝の寵愛を左右しているという噂を聞きつけた弘徽殿の動き、そして亡くなった南院家の流れをくむ二の宮の法要の手伝い。不遇だった時の扱いを人は忘れないよな…と思いながら読みましたが、思わぬ要因で様々なことに気づいた頭中将だったり、腹心になり難しい立ち位置となってしまった荇子と征礼の覚悟もあってなかなか面白かったです。2023/12/19
坂城 弥生
33
コウ子も帝に影響力のある女官として周知されたことで大変そうだった。2024/02/05
kagetrasama-aoi(葵・橘)
33
「掌侍・大江荇子の宮中事件簿」第五巻。今巻に初めて登場人物紹介と系図が書かれていて嬉しい限りです。今上と先帝(先帝の方が弟なんですよね。)の関係とか母系がどこに繋がっているのか……とかいっそう興味が深くなり楽しんで読むこと出来ました。荇子はお仕事に生きる決意しているので、征礼との関係がどんな風になっていくのか気になるところです。次巻ますます楽しみです。2024/01/24
らび
26
系譜があったので頭の中で整理ができ助かりました。今回は九条女御と二の宮、三の宮母子の悲しい悲劇と言っていいものか迷うところではありますが、同じ病の後遺症が招いたどうしようもないとはいえ、それでも母は子を思いこれが最善だったのかやりきれない。今上の「よく耐えた」が全ての思いを物語ってましたね。それと如子がとってもかっこいいです!毒舌万歳!!2024/03/18
はなりん
21
シリーズ第5弾。帝の秘密を共有する内裏女房のコウコ。今巻は帝の異母兄弟達の話でした。女一宮、二宮、三宮と初出のキャラ達ですが、二宮、三宮の境遇が中々凄まじく、この時代だから尚更。三宮はこれからも出てきそう。女一宮も良いキャラそう。如子と似た感じだけど皇族なので今後助けになりそう。お坊ちゃん貴族の直嗣がやっと自分の立ち位置に気づいた感じで今後の変化に期待かなぁ。2024/02/11