出版社内容情報
恋に仕事に謎解きに。
働く姫君の平安事件簿、歓喜の大団円!
帝に忠誠を誓う伊子を見限った入道の女宮は、伊子の恋人である嵩那と大納言の娘・玖珠子の婚姻を画策する。
しかし玖珠子は姉の麗景殿女御の看病を名目に、婚約の話を中断。
そんな中、洛外では疫病流行の兆しの報せが届く。立坊式の準備もいよいよ大詰めで、後宮を管理する伊子は気の休まらない日々。
そんな中、帝が病に倒れた。
それが入道の女宮の呪詛ではないかと囁かれ……。
帝を守るため、嵩那を巻き込まないため、伊子は入道の女宮と最後の対決を決意する!
恋も仕事も諦めない!いつの時代も、働く女性は忙しく、そして幸せ――。
【目次】
第一話 私の存在に覚悟するがいい
第二話 生涯、お傍においてくださいませ
第三話 こんな日々も悪くない
内容説明
帝に忠誠を誓う伊子を見限った入道女宮は、伊子の恋人である嵩那と大納言の娘・玖珠子の婚姻を画策する。しかし玖珠子は姉の麗景殿女御の看病を名目に、婚約の話を中断。そんな中、洛外では疫病流行の兆しの報せが届き、帝が病に倒れた。それが入道女宮の呪詛ではないかと囁かれ…。帝を守るため、嵩那を巻き込まないため、伊子は入道女宮と最後の対決を決意する!
著者等紹介
小田菜摘[オダナツミ]
沖原朋美名義で2003年度ノベル大賞・読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんちゃん
54
平安の御所で帝に仕える尚侍の職の伊子の活躍を描くシリーズ第8巻で最終巻。ここ数巻に渡って懸案だった、女宮の帝側への攻撃策略に決着がつく。このシリーズ、楽しみにしていただけに終わってしまうのが酷く寂しい🥺最後なので私の脳内配役をご紹介。伊子に仲間由紀恵さん、嵩那に斎藤工さん、帝に千葉雄大さん(ちょっと若返りメイクで😚)、女宮に中谷美紀さん(凄く老けメイクで😅)既読の方々、イメージを崩す事になりましたら、ごめんなさい🙇♀️何はともあれ、小田先生、素敵な作品をありがとうございました😘2022/02/20
れみ
50
平安の後宮が舞台のミステリー、第8弾。そして最終巻。伊(かの)子を自らの野望に利用することができないと見限った入道女宮。そんななかで起こる疫病流行。なんだか今のご時世を彷彿とさせる描写に帝位をめぐる争いに絡む展開。入道女宮が容易く操れると思い込んでいた登場人物の言動によって、色々な方面で予想外の展開&結末になったのはちょっと胸がスッとしたな。2022/03/25
kagetrasama-aoi(葵・橘)
47
「平安あや解き草紙」第八巻。『その女人、匂やかなること白梅の如し』最終巻。主人公の伊子、嵩那親王、今上、そして入道の女宮、皆に過不足なく良い終わりでした。まあ、でも、私のような年齢になると “上手くいき過ぎ‼️” なんてちょっと言いたくなったりしますが(苦笑)。オレンジ文庫のレーベルには相応しいかな、この大団円ぶりは…と言うことで。年末年始の慌ただしい中に楽しく読書出来ました。2023/01/04
がんも
43
最終巻、最初は入内を拒むための出仕だったのに、いつの間にか仕事に生き甲斐を見つけ、主上を支えて行こうと決めた伊子、人の幸せは人それぞれ、女だからとか男だからとか他人がどうこういう問題じゃないんです、私は良い終わり方だったと思います、新しいシリーズも追いかけますよ。2022/01/28
よっち
39
帝に忠誠を誓う伊子を見限った入道の女宮は、嵩那と大納言の娘・玖珠子の婚姻を画策。しかし玖珠子は姉の麗景殿女御の看病を名目に婚約の話を中断する第八弾。洛外では疫病流行の兆しを見せる中、立坊式の準備もいよいよ大詰めで、後宮を管理する伊子は気の休まらない日々。そんな中で帝が病に倒れ、入道の女宮の呪詛ではないかと囁かれる展開で、玖珠子たちの言葉もまた効いてましたけど、帝を守り嵩那を巻き込まないために入道の女宮と自ら直接対決する伊子がカッコよかったです。最後まで彼女らしさを貫いた結末にはぐっと来るものがありました。2022/03/04