感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
35
何年かぶりの再読。「六福神」の単行本で持っていました。現実に並行する「向こう側」を垣間見せてくれる「堂々たる大嘘」が楽しい。 本書は、雪山を舞台にした「産女の来る夜」を除き、水辺を題材にした物語展開。その後に活躍する渚ちゃんも登場します。2021/03/02
あーびん
26
「産女の来る夜」雪深い寒里村に伝わる産女の伝説と秘祭カムドイ。六部殺しと産女のコラボ。「六福神」こちらは七福神と七人ミサキの融合。民俗学ではわりとポピュラーな伝承を組み合わせてこんなファンタスティックでおぞましい物語をみせてくれる諸星先生のセンスがすごい。2021/01/18
アズル
22
妖怪ハンター第三弾。大島君と渚ちゃん(絶妙な?ネーミング。狙っているのか?)の住む粟木町を舞台にしたお話が連作となっています。天の巻、地の巻に比べて、かなりエロティックな場面が多く見られました。ラストの「帰還」の渡海のお話って、なんとなくどこかで耳にしたことがあるものでした。何かしら説法や伝承のようなもので頭に残っていたのかもしれません。2016/08/20
安南
18
お気に入りさんからの情報で。補陀落渡海とうつぼ舟に興味ひかれて、水の巻のみ読了。民俗学から着想を得ているらしいワクワクする、いかにもありそうな伝説の数々。どのお話しも最後は妖怪に襲われそうになるのだけれど妖怪の姿がみなほとんど同じ形態。ドロドロとした軟体生?物。妖怪とは人の情念の化身と捉えているのかな。美少女渚ちゃん、何度も昏睡状態に陥って心配です。憑依体質ってキツイね。2013/06/20
りー
14
僕の周りの民俗学にゆかりのある人達がこぞってバイブルと崇めていた漫画。漫画は基本的に登録しない方針だけれど、これは特別。民俗学漫画と言えば宗像教授伝奇考が有名だが、それよりも学術度は低く、ホラー寄りの作品になっている。資料としてではなく、あくまでエンターテイメント作品として読みたい。しかし日本神話から怪談、生命の樹などモチーフも様々でそれなりの裏付けもあるので、冊数は少ないものの充実の内容になっている。2013/04/29