コバルト文庫<br> 赤の神紋〈第8章〉―Blue Ray Arrow

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コバルト文庫
赤の神紋〈第8章〉―Blue Ray Arrow

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784086002417
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「おまえの才能を監禁する」天才・榛原憂月に翻弄される響生は、榛原を自分の支配下に置こうとする。企ては無残に破れ、絶望の淵に落ちた響生。そんな時新人作家だった自分を見出してくれた恩師の死に出会い、響生の心はケイに向かう。ケイの母の従妹に会った響生は、美しかったというケイの母とケイの濃密すぎる関係を知らされ、衝撃を隠せない。一方、ケイも過去の呪縛に苦しみ…。

著者等紹介

桑原水菜[クワバラミズナ]
9月23日千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。1989年下期コバルト読者大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

15
最初から連城に「お前は真物の痴れ者になるきかえっ」、「愚か者」と罵倒し続けましたーー;そして彼にとって終着があった地獄から「有」から「無」を見出し、「有」を新たに作り出す煉獄の賭けが始まる。オイディプスの予言は逸脱するということへの忌避によって成就してしまった。しかし、二人だけの世界しかなく、誰も悪くないのにこれ以上、傷つかないために自分で自分を傷つけるようなことを言って苦しまなければいけないことは遣る瀬無い。人は一人では生きては行けず、大切な人に「あなただけ」と「許す」ことが孤独への救いとなる。2012/06/19

晴久

3
7巻から間が空いてしまいましたが読み始めれば一気に読了。響生さんの奇行とかにはもうあまり動じない自分がいたり。冒頭からすごかったですね。榛原さんは、本当はどういう人なのか。メインの3人の中では実は一番まともなのではないかと思うほどです。響生さんの悩みは、榛原さんにぶつけでもどうすることもできない種類のもので、これから彼自身が乗り越えていくしかないものだったんですね。生きにくい人達です。劇団☆新感線の芝居が観たくなりました。2016/05/08

たろさ

2
赤連城の狂気に榛原は動かされないように見えたが、なんだかんだ言って、榛原って面倒見がいい。連城の拒否から視線恐怖症となったケイのために、動物園に連れて行ったり、何度請われても動かない連城を、無理矢理ケイの舞台に連れて行ったり。やっとケイの全てを受け入れることができた連城と、それを認めたケイと。これから、ワタルと鈴木飛鳥との戦いがどうなるか、楽しみ。 2018/11/08

みっちぇる

2
響生さんなにしてくれちゃってんのー??な巻でした(笑) 多少壊れたところはありましたが、あれほどとは(汗) 榛原さんも酔狂な人ですね まだまだ先は長いので心して読む事にしまーす2009/12/04

momo

1
動物園のトラに舞台上の役者を重ねた上で、動物園にやって来る人々と舞台を観に来る観客も同じ、その命を見て渇きを癒されたり慰めを得たりする…というようなことを観客の視線に怯えるケイに榛原が語って聞かせるところで感嘆した。「見ることと見られることは一種の攻防」って榛原さんの考え方のスタンスが熱くて、もしかすると小説家と読者の関係も似たようなものなのかもと思ったり。冒頭でまたしても大暴走だった連城は、ここら辺を機に前向きに変わって行って欲しいところ。あとはやっぱり劇中劇が実際に観たくて堪らない……2014/02/04

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