ラテンアメリカの文学<br> 伝奇集

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ラテンアメリカの文学
伝奇集

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784081260010
  • NDC分類 968

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tonpie

29
「伝奇集」の最初の作品「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」のみ。以下は個人的な解読メモであり、レビューになっておりません。作者=「私」が「現実」に登場してテーマに関わるのは、次の3か所である。 ①冒頭。私はビオイ・カサーレスと夕食を取り、ビオイが自作について語っていた時、別荘の廊下の奥にある鏡が怪奇な印象を与えていた。「鏡と性交は、人間の数を増やすがゆえに忌まわしい」という言葉を巡って、特定の百科事典にのみ記載されていた「ウクバール」という国を知った経緯。↓2023/06/05

maimai

13
凄い。『伝奇集』『エル・アレフ』『汚辱の世界史』の三作を収めるが、とくに最初の二つが圧倒的。読むには体力のいる読書だが、疲れてもやめることができない。実はこの本はずっと積んであった。最初の短編「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」を、さしたる覚悟(?)もなしに読んで軽く撥ねつけられて以来、「敬して遠ざける」感じだったのだが、周辺は彷徨っていたのだ。カルヴィーノとか、レムとか、僕が惹きつけられた作家の多くに強い影響を与えていたことなどを、次第に知識として得て行ったりするなかで、いつかは、という→2018/10/12

ソーン

4
ボルヘスはヨーロッパの知識の塊みたいな人だと感じた。江戸時代の盲目の博物学者、塙保己一をなんとなく想像する。しかし、どこかに南米的な香りもする。物語は密度が濃くて簡単に読み進められないし、面白いかどうかわからない。でも、物語世界の空気感が私の心のどこかにストックされて、ふとした拍子に流れ出す。円環、無限、幾何学‥向こうの方が暗くなっていて見通せない空間が地獄のような正確性で迫ってくる。怖いけれど魅惑的だ。読んだことで私の何かが影響を受けた。そのことに後で気づくだろう。

かんちゃん

2
『伝奇集』『エル・アレフ』は初読。一つ一つが極端に短い上に情報量が多い(そして何より名前が分かりづらい!)ため、同じ所を何度も何度も読み直しながら読んだ。作品の随所に現れる円環構造、繰り返される歴史、有り得べき別の未来への言及など、バラバラな作品群はどこか一貫性を持っていて、その意味では一つの大きな物語(世界の全てを包含するような物語)の断片のようにも思える。時代も場所も様々な物語と、度々飛躍しながら展開する想像力の織りなす迷路に、戸惑いながらも引き込まれてしまう。『千夜一夜物語』を読み直したくなった。2013/06/04

黎雪

0
図書館本。 「バベルの図書館」に興味があった為手に取ってみたものの・・・ 今の私にはちょっと厳しかったです。 もう少し余裕を持って向き合えるときに再挑戦します。2016/04/12

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